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子どもにとってのメディア
猛暑が続き、一日中クーラーや扇風機をつけずにはいられない毎日ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
私には1歳半の子どもがいますが、外遊びをするには8時前後から公園で遊ぶか、日中水遊びをしています。でもこんな時期には室内遊びに頼って、おもちゃや絵本もしくは遊べる遊具がある場所に出向いて遊んでいます。しっかり遊んだら、しっかりお昼寝をしてくれますが、私も疲れ果ててぐっと一緒に寝てしまいます。子どもと一緒に遊ぶには、それなりの体力が必要になってきますね。
それでもそんな全力で遊べる日ばかりではありません。家でテレビや動画をみながらクーラーのついた涼しい部屋でのんびり過ごしたい時もあります。しかし一般的にテレビや動画を長時間子どもに見せるのはよくないといわれています。では何がよくないといわれているのでしょうか。
テレビ・ビデオを長時間みる家庭の子どもは、そうでない子どもに比べて言葉の発達が遅くなることがわかったと日本小児科学会が発表しています。それに伴い、4つの提言でまとめています。
- 2歳以下の子どもにはテレビ・ビデオを長時間みせない
- テレビはつけっぱなしにせず、見たら消す
- 乳幼児にテレビ・ビデオを一人でみせない
- 授乳中や食事中はテレビをつけない
また、ネット習慣が強い子どもは前頭前野の6領域の容積が3年前より減少。つまり成績の低下、読み書きが苦手になる、イライラすることが多くなる、集中力や注意力が散漫になるといわれています。さらに睡眠不足・遅寝遅起き、運動器の衰え、体力低下、眼の異常(急性内斜視、外斜視など)などもまねくといわれています。
ここまで言われると段々メディアを見せることが怖くなってきますね。だからと言ってお友達も見ていて僕・私も見たい!といわれたり、飲食店で食べ終わった後にゆっくりしていてほしい時だったり、家事をしている間だったり、メディアに頼ってしまうこともあります。
そのような時はご家庭のルールを設け、工夫しながら使用するといいと思います。テレビや動画を親が一緒に見て、話しかけたり、一緒に歌ったりすると子ども一人で見るより、言葉の理解や人見知り、運動能力などの発達が10~20ポイント上回ることもわかっています。
また動画に関しては、スマホを目から30cm以上は離し、横にして使うなどして目の幅よりも大きくするなどの工夫が必要です。
できるだけ大きい画面で、子どもが孤立しないように親も一緒に見て共有しながら、時間を決めて上手く使用できるといいですね。
文/浜松医療センター周産期センター 助産師 野﨑真子