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子どもと星空を楽しもう2020春~星空観察のススメ~
ウイルス拡散防止のために外出を控えるのも、子どものいる家庭では一苦労ですね。「どこにウイルスが」と疑心暗鬼で外に出にくくなっている面もあります。かく言う我が家も3月に「ネタ切れ」してしまいました。それでも、「ちょっとでも楽しめるようにしてあげたい」と思うのは親心。もうしばらくの辛抱。互いにがんばりましょう。
星空観察のススメ
暗ささえあれば、すぐに自然を感じられるのが星空観察のいいところです。しかも毎日ちょっとずつ見た目の位置や月の形などが変わります。何より無料!家のベランダから庭先からでも夜空を眺めることは可能です。夜の天気のいい日に、周囲を暗くして星空を眺めてみませんか。
春の星座を探そう
春の星空を見るときに目印になるのが、「春の大曲線」です。北の空に高く昇った北斗七星を探します。ひしゃくの柄のカーブにそってそのまま南にのばしていくと、オレンジ色のアルクトゥルス(うしかい座)を通り、さらに南へのばしていくと、スピカ(おとめ座)。
春の夫婦星
夫婦星と言えば、夏の「織姫(ベガ)」と「彦星(アルタイル)」が思い浮かびますが、春の夫婦星といえば、おとめ座の「スピカ」と、うしかい座の「アルクトゥルス」です。
スピカは、おとめ座の麦の穂先の位置にあります。「スピカ」とは、スパイクにつながる、“とがった”を表す言葉で、輝きが麦の穂のとがった禾(のぎ)のイメージによく合います。「真珠星(しんじゅぼし)」という別名がありますが、これは春の宵の空に白く輝くスピカの様子を言い表しています。
一方、アルクトゥルスは“熊の番人”という意味がありますが、別名を「麦星(むぎぼし)」と言います。日本では麦秋(ばくしゅう)の6月の麦刈りの始まるころ、このオレンジ色の明るい星が頭上に輝くところから「麦星」の呼び名で親しまれてきました。
スピカもアルクトゥルスも麦と関係するとは何とも紛らわしいですが、スピカは青白色で、アルクトゥルスはオレンジ色。星の色の違いを比べるにはちょうどいい夫婦星です。
春の大曲線を探そう
春の星めぐりに欠かせない「春の大曲線」です。市街地でも十分たどることができますから、ぜひ、挑戦してみてください。
- 北の空で北斗七星を見つけ、ひしゃくの形を結びます。
- ひしゃくのカーブに沿って延長します。
☆明るい星がアルクトゥルス(うしかい座)です。 - さらに曲線を延長します。
☆もう一つの明るい星がスピカ(おとめ座)です。 - この一連の曲線を「春の大曲線」と言います。
アルクトゥルス(オレンジ)とスピカ(青白)の色の違いも観察してみましょう。
文/浜松市天文台 鈴木 謙誌
住所:浜松市南区福島町(五島協働センター3F)
電話:053-425-9158
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