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音楽はじめのいっぽ♪【8】天竜四季の森音楽団 鈴木のぞみさん

音楽はじめのいっぽ

浜松で音楽に携わる人に、ご自身の体験や子育て世代へのアドバイスについてお答えいただく「音楽はじめのいっぽ♪」シリーズ。第8回は、日本の四季を奏でる環境音楽を制作し、「天竜四季の森音楽団」主宰として子ども向けワークショップも開催する鈴木のぞみさんです。

Q1.ご自身の子どもの頃、音楽はどんな存在でしたか?

天竜区龍山町という自然の中で生まれ育った私にとっては、「音楽」という観念が理解できる前から生活の中で聞こえるいろんな音、薪を割る音、虫や動物の声、天竜川の水の音、風に揺れてうなる木の音、葉っぱが落ちる音等、自然界のいろんな音が常に耳に入り、それらが遊び相手でした。耳から入ってくる音に対して石を鳴らしたり、足でステップを踏んだり、笛を鳴らしたりして1人で遊ぶことも多く、当時は母親が周囲から心配されたようです。一方、6歳からピアノを習いましたが譜面を読むのが苦手だったので、毎回先生が最初に弾くお手本をその場で記憶し、キラキラ星変奏曲のような12章ある曲も、音源を頭に入れて再現することで何とか課題曲を乗り越えていました。また、どうしても譜面通りに弾くことができず、自分の好きな音で遊びだしてよく怒られていて、中学2年生でピアノをやめてしまいました。「譜面通りに弾くのは苦手だけど、作ることならできる」 と気づき、また音楽に戻り作曲を始めたのは、大人になってからです。

Q2.音楽が子どもに与える影響はどんなことだと思いますか

森の音楽会メロディー・リズム・ハーモニー・言葉(歌詞) 等 いろんな要素から成る「音楽」を耳にすることで、聴くこと、そして聴き分けることを覚え「耳」が育っていきます。そして、覚えた音を真似して口ずさんだり、音楽に合わせて体を動かしたり、ワクワク・自然に・楽しく遊びながら体の中から表現することを覚えていきます。また、音楽により「耳」を養うことは言語の習得にもつながっています。例えば、私は英語を聞いて「音」として捉えたため、音楽の授業と似たような、歌を覚える感覚で英語の授業を受けていました。日本語にはない英語の音・アクセントやリズムやゆらぎがとてもユニークで面白かったのです。

Q3.これから子どもに音楽体験をさせたいというパパママにアドバイスはありますか?

日々の生活の中で自然に音楽を聴き奏でる機会を持つことで、いろんな「音の違い」に気付き楽しむ感性や創造性が培われていくと思います。いろんなジャンル・楽器・音に触れて体感できる機会があると良いですね。なかなか身に付かないと感じても、小さな一つのきっかけで好きな音・好きなリズム・得意な楽器が見つかると思います。そのサインに気づき、個性に合った音楽環境を作って一緒に楽しんでみてください。

また、得意でなかったとしても、音楽の基礎的な部分を身に着けることは決して無駄になりません。子どもの頃に体感したことは体が覚えているので、一度幼い頃にやめたとしても、中学校・高校・大学・大人になってから、何かやりたいことを見つけた時、基礎があればずい分違います。学校やレッスンで習得できるベースとなる音楽と同時に、日々の生活の中で「音」に対して自然に楽しめる環境を作ってあげると目からの情報ではなく耳が育ち、感性が育っていくと思います。テレビを消して目を閉じて、周りに聞こえる小さな小さな音に耳をすませる等、どんな小さな音も、一緒に楽しんでみてください。

鈴木のぞみさん プロフィール

鈴木のぞみさん

浜松市天竜区龍山町出身、作曲家、「天竜四季の森音楽団」主宰。
幼い頃より龍山の山川で音遊びをして育つ。風景のある音楽をテーマに、移りゆく日本の四季を奏でる環境音楽を制作。地元では、天竜川の四季の情景を描いた「組曲 天竜四季の音」を制作し、2017年より継続的に「天竜四季の音コンサート」を開催。2020年東京から地元に拠点を移し、天竜川に宿る光をテーマとした合唱曲、「大河のひかり」を書き下ろした。
その他、子どもの頃からの山での音遊びをベースとした山の音づくりワークショップ、作詞・作曲ワークショップも不定期で開催。

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