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絵本の力~東日本大震災に寄せて~

絵本の力東日本大震災が起きてから1か月以上経ちました。
被災にあった子どもたちの、心のケアの支援の輪が広がっています。
被災地の復興に奔走している大人たちの中で、けなげにふるまっている子どもたちですが、どんなに心が傷ついていることでしょう。

新聞に、ボランティアの方に絵本の読み聞かせをしてもらっている子どもたちの様子が、載っていました。子どもたちのうれしそうな顔、一心に絵本を見ている顔がありました。
その後ろで、子どもたちを見守っている大人(保護者、地域の方)のほっとしている姿がありました。忙しい時間の中で、自分たちに向けて絵本を読んでくれる大人がいる、子どもたちはどんなに励まされたことでしょう。一人一人が絵本の世界に入り、心にやすらぎを覚え、子どもが子どもでいられた一時だったと思います。

本(絵本)は自分だけの時間、空間、世界を持つことができます。
不安な心をほっとさせてくれ、明るい希望を持つことにつながります。                                                                 
今回のような、避難所での生活等、今まで経験のなかったできごとの中で、子どもたちはついつい頑張ってしまい勝ち。本(絵本)でほつとする時間を持つことも、大切なことの一つではないかと思います。

震災直後は生活物資の輸送が急務でしたが、こうした輸送が少し落ち着いた頃、本を被災地に送るというルートがわずかですが、開きました。
多くの人の手助けで送られ、現地のボランティアの方々が復興の仕事の合間に、希望のあった避難所に本を届けるという大変な作業をしてくださいました。
子どもたちに本を届けたいという強い気持ちが、多くの人の協力につながったのだと思います。

遠方の私にできることは、心をこめて絵本を選び、ルールに従って速やかに送ることだけでした。
絵本を選ぶ時に心がけたことは、色使いがやさしく明るい絵本、あたたかさを感じられる絵本、ユーモアを感じることのできる絵本でした。そして何よりも私が贈りたいと思える絵本を選ぶことでした。
絵本たちも私の本箱にいるよりも、ずっとずっと喜んでいることでしょう。

落ち着かない毎日の中でほんの少しでも、心がいやされ、笑顔につながることを願いつつ。

文/県子ども読書アドバイザー 小木野依津子さん

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