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『ほめる』コツ

みなさん、こんにちは。臨床心理士の刑部です。
2月になり、梅の開花の便りが届き始めました。春の足音が聞こえてきましたね。

さて、今回は『ほめる』について考えたいと思います。
2~3歳頃になると「ほめたいけど、イタズラばかりで、叱っている事が多いなあ」と、ため息が出てしまうこともあるのではないでしょうか?

ところで、皆さんはどんな時にほめようと思いますか?
「上手にできた時」「言われる前にできた時」「最後まで自分でできた時」等でしょうか。
お子さんの発達を考えると、この時期は、自分では『ほめられる』行動をなかなか思いつきません。どちらかと言えば、『ほめられる』体験を通して『望ましい行動』や状況判断の力を身に付けていく段階と言えます。

では、どんな風に『ほめる』と、望ましい行動を身に付けられるのでしょうか?ポイントを整理してみました。使えそうなポイントから試してみてください。

ほめる(1)『ほめる』→『認める』『ちゃんと見ているよというメッセージを送る』と変換しておきましょう。上手下手、自立等に関係なく、お子さんの行動を見る事ができます。

(2)やって欲しい事を具体的に伝えておく
「ちゃんとしてね」と言われても、「ちゃんと」は曖昧な表現なので、大人と同じイメージで「ちゃんとする」のは意外と難しいようです。
例:「ちゃんとお片づけしてね」→「お片づけしてね、おもちゃを箱の中に入れるんだよ」等と具体的にやって欲しい行動を伝えておきます。

(3)ほめ言葉(態度)を用意しておく
「えらいね」「ありがとう」「頑張ってるね」等。言いやすいフレーズをいくつか用意しておきます。また、ちょうど良い言葉が思い浮かばない場合は、「笑顔」や「スキンシップ」など態度で示しましょう。次の(4)のポイントで役立ちます。

(4)タイミング良くほめる
(2)で具体的に伝えておいた行動や望ましい行動が見られた時、すぐにほめる((3)を使って)。どんな行動がほめられているのかが分かり、その行動が身に付きやすいものです。
また、全部できるまで待たずに、少しでもやり始めたタイミングでほめてみましょう。
例:片付けの声掛けで、おもちゃを箱の上に持っていったタイミングで『ほめる』。

(5)イヤイヤな態度や文句は気にせず、望ましい行動だけ注目してほめる
イヤイヤだったり、ぶつぶつ文句を言ったり… ほめる気持ちも半減してしまいますが、「やりたくなくてもやろうとしている」行動に対して、言葉を掛けてみましょう。「嫌だけど頑張ってるんだね」等。お子さんの認められ感がアップします。

いかがでしょうか?普段、何気なくやっている事も含まれていると思います。
お子さんは、自分に関心を持ってもらえるだけで、嬉しいものです。
ほめられる(認められる)体験を通して、お子さんの自尊心が育まれ、自己肯定感が高まって、情緒的な安定に繋がると考えられています。
もちろん、ダメな事はダメと伝える事も大事です。『ほめる』と『叱る』のバランスをとっていけると良いですね。

お子さんの個性もありますので、色々と工夫を加えていただければと思います。
そしてこのコラムが少しでもお役に立てたら幸いです。

文/浜松市臨床心理士 刑部直美

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