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食事の姿勢

歯医者さんQ

子供の食事のときの姿勢が良くないと思います。どのように注意したら良いでしょうか?

A

食事に合った姿勢は背筋を伸ばして座り、首を少し前に倒した姿勢です。首の角度は、首の下にこぶし1個分が入るほどです。それ以上あごを引いても上げても、首周りの筋肉が緊張するので、のどの動きが妨げられ、飲み込みづらくなります。さらにあごを上げると、のどと気管がともにまっすぐになり、食べ物が食道ではなく気管に入りやすくなり危険になり注意が必要です。また、食道は背骨と気管に挟まれ、やや扁平になっていて入り口が狭くなっています。顔を横に向けるともともと狭い食道の入り口がますます狭くなり、食べ物が通過しにくくなります。テレビを見ながらの食事は、あごの角度や顔の向きが乱れやすくもあるので控えましょう。

食事の姿勢でもうひとつ大切なことがあります。それは体の安定性です。左右の腕が違う動きをしても、体の左右のバランス、そして前後のバランスも取れていることが大事です。食物を箸でつまんだり、一口大に切り分けたり、お口に運んだりするには、椅子に深く座りもたれた状態ではできません。

このように、前後左右の体のバランスを取るには、腹筋や背筋の力のほかに足で踏ん張る力が必要です。そのためには、両足がしっかりと床に着いていることが大切です。椅子が高くて足が床に着かずブラブラしてしまう場合には、床に台などを置いて工夫しましょう。

また、リラックスチェアや車椅子などやや後傾になっている椅子は、前後への重心の移動がしづらいうえに、あごが上がりやすくなるので、そのままでは食事には向きません。別の椅子に座りかえるか、クッションなどで姿勢を補正してください。

【参考文献】クインテッセンス出版株式会社 歯科治療中のやさしいごはん/柏井伸子、小城明子著

文/陽だまり佐野歯科院長 佐野陽彦先生

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