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女性のやせについて
こんにちは。保健師の山田です。4月になり、だいぶ暖かくなってきましたね。これからの季節、「夏」に向けてダイエットをしたいと思っている方もいるかもしれません。
ダイエットとは、食事の量を制限し、エクササイズや運動をして減量することです。すっきりした体で太陽の輝く季節を迎えられたら、気持ちよさそうですね。しかし、無理なダイエットによる「やせ」は様々な健康上の問題を引き起こすことをご存知ですか?今回は女性のやせについてお話します。
- あなたの体格を知りましょう。
ダイエットを始める前に、今のあなたはやせる必要があるのでしょうか?体格を知るための指標に「BMI(body mass index;体格指数)」があります。
【BMIの計算式】 BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
例:身長160cm、体重55kgの方の場合
→ 55(kg)÷1.60(m)÷1.60(m) BMI=21.5
18歳から49歳の女性では、目標とするBMIの範囲は18.5~24.9とされ、18未満は「やせ」、25以上は「肥満」とされています。平成28年の国民健康栄養調査によると、BMIが18.5未満の「やせ」の割合は男性で4.4%、女性で11.6%であり、この10年間で、女性では有意に増加しています。
厚生労働省の研究班が作成したサイト『女性の健康推進室 ヘルスケアラボ』では、あなたの身長と体重を入力するだけで、BMIが測定できるようになっています。興味のある方はぜひ検索してみてください。 - 「やせ」の影響にはどんなことがあるの?
過度のダイエットによる偏った食生活は、健康の維持に必要な栄養素を不足させます。特に鉄の不足は、鉄欠乏性貧血を引き起こし、頭痛やだるさ、疲れやすい、といった症状を起こします。鉄欠乏性貧血を予防するには、普段の食事の中で、赤身の魚や肉を積極的に摂取することが大切です。また、急な体重減少により月経異常や無月経となり、不妊の原因となることがあります。妊娠中や産後ではないのに、3か月以上月経がない場合には、婦人科への受診をお勧めします。
体格は人さまざまで、個人差が大きいものです。体にとって負担がなく、生き生きと生活できる体重を維持したいものですね。ダイエットする場合には、極端な食事制限を避けて必要な栄養は摂取しつつ、運動を取り入れながら無理のない計画としましょう。
【参考】
・平成28年 厚生労働省 国民健康栄養調査
・日本人の食事摂取基準2015 厚生労働省
・厚生労働省 生活習慣病予防のための健康サイト e-ヘルスネット
・女性の健康推進室 ヘルスケアラボ
・助産師基礎教育テキスト2013年版第2巻 日本看護協会出版
文/浜松市保健師 山田