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乳歯の豆知識

子どもとハミガキ皆さん、こんにちは。歯科衛生士の中安です。寒い日が続いていますが、元気でお過ごしですか? 手洗い、うがい、そして栄養をしっかり摂って、かぜをひかないようにしたいですね。

今回は、「歯」特に「乳歯」に注目して『乳歯の豆知識』をお伝えしたいと思います。皆さんはご自分の幼少時代、自分の抜けた歯(乳歯)をどうしましたか?今は、抜けた乳歯を保管する可愛い容器が販売されている事から、保管している人も多いのではと思います。日本をはじめアジアでは、大人の歯(永久歯)がきちんと伸びてくるようにとの願いを込めて、抜けた乳歯の上の歯は下に、下の歯は上に投げる風習があります。私も、上の歯は縁の下に、下の歯は屋根に放り投げていました。

乳歯は全部で20本。その中で一番早く生えるのが、下の前歯(乳中切歯)です。生後約7~8か月頃に生えることは、皆さんご存知ですよね。では、いつから歯の元となるものがつくられているかと言うと・・・・・

なんと妊娠約6週です。その頃から歯が少しずつ作られて、生後7~8か月頃に生えてくるのです。お口の中に歯が生えてきても、歯ぐきに埋まっている歯の根はまだ先端まで完成されておらず、生後約1歳半でようやく完成します。こうして乳歯が20本生えそろうのは生後2歳半頃で、すべての歯の根が完成するのは3歳頃です。歯が生える順番や時期は、個人差があります。

抜けた乳歯には根っこがないことは、ご存じですか?乳歯はある時期になると歯の根が吸収されて抜けてしまいます。歯の根が吸収されるのは大人の歯に生え変わるためであり、大人の歯にはない子どもの歯の特徴の一つです。歯の根を溶かすことで、その下の永久歯がお口の中に出て来られるようにしているのです。乳歯が抜けたとき、「歯の根っこがない!」というのはこのためです。乳歯の根は、前歯は外側に曲がり、奥歯は大きく広がっています。歯の根の中に、次に生える永久歯の頭が入るようになっているので、乳歯は抜ける直前まで噛む機能を維持することができます。人の体ってうまくできていますね。

最初に、抜けた乳歯をどうしたか、という話題に触れました。ヨーロッパでは、枕の下に入れて眠る(歯の妖精がコインに変えてくれるらしい)など、いろいろな風習があるようです。方法は違っても、お口の健康を願う気持ちは、昔から世界共通ということですね。

いつかお子さんの乳歯が抜けたとき、その歯はお腹の中から一緒に成長してきたというお話をしてみてください。お腹の中にいるころから自分の体の一部であった乳歯とのお別れを通じて、「今までありがとう。これから生えてくる大人の歯を大事にしよう!」と思ってくれることを願います。

文/浜松市歯科衛生士 中安

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