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うちの子らしさを大切にする子育て(9)~パパたちの子育て~

6月は父の日がありますね。当学園でも日曜日に父親参観会が、毎年6月を含め2~3回行われています。

パパと二人だけで登園するのは初めてという方もおられて、緊張感と期待が入り交じったそれぞれの様子が伝わってきます。親子で楽しめる活動を行い、パパたちの懇談も毎回行っています。
育メン、パパも子育てに参加するのが当たり前になってきていますが、多くの場合、ママが子育ての中心という慣習や、夜遅くまで忙しいパパに合わせて担っている部分が多いので、ママたちは、パパが少しでも子育ての体験をしてほしい願いもあるのです。その点でも、父親参観会をよい機会と捉え、親子の体験とパパたちの思いやかかわり方を語っていただける懇談会(少人数でのおしゃべり)を大事にしています。

あるクラスでは紙皿にシールを貼って水に浮かべる船を製作していました。
パパが「どのシールにする?」と聞いても返事は返ってきません。もくもくとシールを貼り続けるAちゃん。その横で、「これはどうする?」「どっちが良い?」と声を掛け続けるパパ。そんな様子を見ていた職員が、「Aちゃん、応えてくれないですね」と声を掛けると、「そうなんですよ」といつものことだからとくすっと笑顔。そうこうしている中で、「こっち側にも貼れば」とパパの指さした所にシールを貼ったAちゃん。返事としては返って来なくても「パパの声掛けは聴いているんだね」と職員と確認したのでした。返事がなくても穏やかに関わり続けるパパの姿や、いつものことだからと受け止め、このかかわりも大事にしているまなざしは、Aちゃん親子にとっては大切にされている子育てスタイルなんだな~と気づかされました。

 

パパと子ども

 

懇談会では「わが子がお風呂を嫌がっていて、困ってます」の発言。「毎回、クレーンのように嫌がる我が子を抱きかかえ風呂に入れるけれど、いつも大泣きで」と、なんとかしたいパパの困り感が伝わってきます。
「我が家はママでなきゃと、子どもが決めているので、ママが入れて、途中で交代する」「入浴はパパの仕事としているので、仕事の途中でも時間が来たら帰宅してそれを守っています」「我が家もシャンプーを嫌がって洗えない」等、入浴問題は、どのご家庭でも苦戦している様子が話されました。
入浴問題への作戦も様々で、「お風呂の後に遊びや飲み物等次の楽しみを決めている」「本人が気分良い時に入れるようにパパ自身も子どもの様子を見て待っている」「時間を決めて日課にしている」「大好きな恐竜のおもちゃをもって風呂場でも遊ぶ」などなど我が家流の工夫が情報交換されました。どの家庭でも入浴ってたいへんなんだあ~という共感といろいろな作戦を聴いたパパより、「入浴はまだ苦戦していますが、皆さんの方法をいろいろ試していきたいです」と感想が寄せられました。

パパもいろいろな形で子育てに参加しています。パパだからこそ持つ困り感や何とかしたい思いを共有できる場所・作戦会議できる場の役割や意味を感じています。
何とかしようと関わる行動が、我が家流となり、わが子のその子らしさと連動し、試行錯誤されながら見つけられていく。仕事とは違うしんどさや我が子だからこその思いもまぜこぜになって、格闘しているパパたちに“ありがとう”の気持ちです。これも一つの子育ての姿ですね。

パパの子育て、ママの子育て、パパとママとの子育て、園での子育て、じーじばーばとの子育て……、多様な人との体験を通して、“子ども達よ大きくな~れ!”。

 

文/浜松市児童発達支援センター根洗学園 園長 松本知子先生

 

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