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プレコンセプションケアの準備は薬剤師に相談を!

皆さんは「プレコンセプションケア」という言葉をご存知ですか?これは「妊娠前からの健康管理」を意味し、若い男女が将来の妊娠や出産、ライフプランを考えながら、自身の健康状態を知り、生活習慣を整え、正しい知識を身につけることで、自分や将来の子どもの健康につなげるケアのことを言います。
プレコンセプションケアは妊娠を希望する人だけのものではありません。妊娠を望まない人や妊娠可能年齢ではない人にとっても、心身の健康管理や「人生100年時代のウェルビーイング」の実現に役立ちます。
妊娠可能年齢って何歳から何歳まで?
プレコンセプションケアは「妊娠可能な年齢」の全ての男女が特に気を付けたいものとされています。すぐに妊娠を希望していなくても将来のライフプランを考えて健康と向き合い準備しておく必要があります。女性の場合、排卵が起きている期間は妊娠が可能であると言われています。つまり初経から閉経までの期間は妊娠の可能性があると言えます。
どんなことに気をつければいいの?
国立成育医療研究センターの「プレコン・チェックシート」を活用してみましょう。
妊娠のためだけでなく、将来の健康にもつながる大切な項目が並べられています。自身で十分ではないと感じる項目があった時には改善できるよう心がけてみましょう。またどうすれば良いのかわからないときには医師や薬剤師など専門家に相談しましょう。
薬局・ドラッグストアでできるプレコンセプションケアとは?
薬局・ドラッグストアには健康作りに役立つ商品がそろっていますのでいくつかご紹介します。

- 解熱鎮痛剤
月経痛で解熱鎮痛剤を使用しても効果を実感できず痛みが続くようであれば婦人科を受診しましょう。子宮の病気などが隠れている可能性があります。
- 基礎(婦人用)体温計
基礎体温を測るための体温計です。基礎体温を測ることで排卵や月経のタイミングを把握することができます。またそれは女性ホルモンがしっかりと分泌されているかの確認にもなります。
- 葉酸、鉄、亜鉛などのサプリメント
妊娠を希望するようになったら葉酸の摂取をお勧めします。また月経の出血量が多い場合や貧血気味な方は鉄、元気があまりない方などは亜鉛も積極的に摂ると良いでしょう。
- 排卵日予測検査薬
妊娠を希望するようになった時には排卵日予測検査薬を使用することで排卵のタイミングをよりしっかりと把握することができます。また第一類医薬品のため購入時には薬剤師の説明を受ける必要があります。
- 避妊具(コンドーム)
性感染症のリスクを下げるためにはコンドームは必要です。避妊率も正しく使えていれば高く、妊娠を望んでいない時期であれば、基本的には性交渉の時に使用することは性感染症の予防も含め、必須と言えます。
- 口腔(オーラル)ケア
お口のトラブルは早産や赤ちゃんの低体重との関連が言われています。妊娠中つわりで歯磨きが難しくなり、虫歯や歯周病の発症や悪化につながる可能性があります。あらかじめお口の中のトラブルを最小限にできるよう心がけましょう。

プレコンセプションケアを意識することは今の自分と将来の自分、そして将来の子どもの「真の健康」につながります。妊娠・出産においても「健康な妊娠」ができるかどうかはとても重要です。「まだ関係ない」「もう関係ない」と思わずに一度立ち止まって考えてみましょう。
なお、妊娠可能年齢であれば妊娠する可能性があり、望まない・予期せぬ妊娠の可能性の場合には「健康な妊娠」が出来るとは言い難いものとなります。避妊が不十分な場合に妊娠を防ぐために用いられるのが「緊急避妊薬」です。次回は緊急避妊薬についてお話ししていきます。
皆さんの悩みが少しでも軽くなり、イキイキと過ごせる毎日が訪れるようお手伝いします!お薬やお身体に関するお悩みはお近くの薬局・ドラッグストアの薬剤師に聞いてみてくださいね!




