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赤ちゃんの心臓の音について 助産師たちのつぶやき
「ドク、ドク、ドク」
妊婦健診では、お母さんの健康状態の確認と共に、赤ちゃんが元気かどうかもチェックしています。赤ちゃんが元気かどうか、エコーで調べたり、お母さんのお腹にゼリーをつけた機械を当てて、直接赤ちゃんの心臓の音を聞いたりします。
この心臓の音を初めて聞いたとき、皆さん「これが赤ちゃんの心臓の音?こんなに早いの?」と驚かれます。
赤ちゃんの心臓は、1分間に120から160回という速さで、脈を打っています。これは、大人の倍以上の速さです。赤ちゃんはお母さんのお腹の中で、胎盤を通して、栄養や酸素をもらいながら少しずつ成長していきます。この赤ちゃんの心臓の音を、お産のときにも、分娩監視装置という機械を装着し、元気かどうか確認していきます。赤ちゃんの心臓の音は、「元気のバロメーター」です。
お母さんが、陣痛に苦しむ中、お腹の中の赤ちゃんも一緒に苦しい思いをして、がんばっています。痛みで余裕がない中でも、時々、この赤ちゃんの心臓の音に、耳を傾けてみてください。もし、赤ちゃんの心臓の音が、ゆっくりになるようならば、「苦しいよう」というサインを出しているかもしれません。そのときは、私たち助産師が、大きくお鼻から深呼吸をするように声をかけます。赤ちゃんにいっぱい酸素を送る気持ちをもって、ゆっくり深呼吸をしましょう。
「ドク、ドク、ドク」
この音を聞けるのは、赤ちゃんがお腹の中にいるときだけです。お産のとき、お母さんと一緒に、赤ちゃんもがんばっているんだということを、心の片隅において、時々、この心臓の音に耳を傾けてみましょう。
文/メディカルバースセンター 助産師 鈴木美賀