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沐浴について 助産師たちのつぶやき

助産師たちのつぶやきみなさん、こんにちは。9月になっても残暑厳しく、日中の暑さは夏本番のような気候が続いております。今年の夏は新型コロナウイルスが猛威を奮い、いつもとは違う夏の過ごし方をされたのではないでしょうか。

さて、今回は赤ちゃんの沐浴についてお話しをさせていただきたいと思います。助産師として働く中で沐浴はとても癒される瞬間です。忙しい業務の中でも、赤ちゃんが口をポカーンと開けて気持ち良さそうにお湯に浮かんでいる姿をみると、今日も一日頑張ろうという気持ちになります。しかし、今は沐浴が大好きな私ですが、看護学生時代の実習では、沐浴の度にガチガチに緊張し、癒されるどころか赤ちゃんに話しかける余裕さえもありませんでした。そんな沐浴が苦手だった私から、簡単に入院中のお母さんからよく質問されることをはじめ、沐浴の際のポイントをいくつかお話させていただけたらと思います。

実は、沐浴が大好きな赤ちゃんが多いのです。なぜかというと、お風呂の中でプカーンと浮いている環境は、お母さんのお腹の中で羊水に包まれている環境と似ているからと言われています。生まれたばかりの赤ちゃんは、よく汗をかきうんちやおしっこもたくさんし、汚れることも多いので、1日に1回沐浴をしてあげるとよいかと思います。よく、大人と一緒のお風呂はいつから入っていいですかと質問を受けることがあります。生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ免疫力が弱いため細菌による感染のリスクがあるため約1ヵ月間は沐浴をしてあげてください。1ヵ月健診後とくに問題がなければ大人と一緒の家族風呂に入っても大丈夫です。当院では産後の入院期間中、沐浴が初めての方や久しぶりという方にも希望を伺いお母さんたち自身に沐浴をしていただく日を設けています。初めて沐浴をしたお母さんが、難しいと感じる点は大きく2点あります。

沐浴

1つ目は、お湯の中で赤ちゃんを片手で支えることです。お洋服を脱いだ赤ちゃんは、ビックリして手足をバタバタ動かし、泣いてしまうことがあります。沐浴布やタオルで腕や胸の辺りを覆うようにかけてあげると落ち着くことが多いので試してみてください。赤ちゃんの頭は、左手(利き手と反対側)で可能であれば耳を親指と人差し指で押さえあげますが、届かない場合は、赤ちゃんが落ちないように安全に行えることが一番なので、手の平で後頭部全体と首の辺りまで支持してあげると安定するでしょう。また、洗う順番に関しても決まりがあるかとたまに聞かれますが、最初に目から顔を洗い最後にお尻であればどの順番でも大丈夫です。顔も優しく目に入らないように泡で洗ってあげると、湿疹等のトラブルが軽減されます。

2つ目は、赤ちゃんの背中を洗う際に向きを変えることです。赤ちゃんの左の脇下を右手(利き手)の親指と4本の指で挟むように支え、右腕にヨイショと赤ちゃんの胸が乗るようにします。そして、赤ちゃんの右腕を自分の右腕にかけてあげると安定します。

 背中を洗う

どなたか手伝ってくれる方がいる場合は一人が赤ちゃんを支えて、もう一人が洗う専門と役割を分けると良いかと思います。そして、最後にかけ湯でしっかり石鹸分を落としてあげてください。沐浴後は、顔から身体全体にたっぷりの保湿剤を塗布してあげましょう。また、沐浴をするタイミングとして、昼間の温かい時間で毎日同じくらいの時間の方が赤ちゃんの生活のリズムが整いやすいと言われています。

初めてのことばかりで戸惑うことも多く、忙しい日常をお送りかと思いますが、生後1ヵ月に行う沐浴という貴重なお時間が、皆さまにとって楽しく癒される時間になることを願っております。

文/浜松医療センター 助産師 鶴田千夏

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