まてまて タクシー (幼児絵本シリーズ)

【おすすめの年齢：2～4歳】

主人公の「ハットさん」がタクシーに乗って家に帰ってきました。ドアを開けようとしたとき、タクシーに「わすれもの」をしたことに気がつきます。「わすれもの」を思い出して「はっ！」とする「ハットさん」。でもタクシーの運転手さんはそんなことは知らず、出発してしまいます。

「まてまて タクシー」のかけ声とともに、「ハットさん」は水たまりを飛び越えたり、丘を登ったり下ったり。町中にあふれるタクシーの中から、自分が乗っていたタクシーを見つけようと大奮闘。町の信号機の所で、やっとタクシーを見つけることができた「ハットさん」でしたが、あと少しの所で、タクシーは出発してしまいます。がっくりと肩を落とすハットさん。トボトボと家に帰ると思いもかけないことが…。

さあ、「ハットさん」は無事に「わすれもの」を取り戻すことができたでしょうか？

本を読み進めながら、子供たちは主人公と心を重ねて、タクシーを追いかける冒険にドキドキすることでしょう。「まてまて タクシー」と一緒にかけ声をあげてみたり、途中、追いつきそうで追いつけないタクシーにヤキモキしたり。冒険の最後はきっと「あ～よかった！」と嬉しい気持ちにさせてくれる作品です。

文／浜松市立中央図書館 村尾幸子