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ももたろう

ももたろう
瀬川康男・絵
松谷みよ子・文
フレーベル館

ももたろう

小さい子どもの世界で漫画やアニメが主流の今でも、松谷みよ子さんの本には、たくさんの子どもたちが出会っていると思う。
お母さんが、はじめての子どもにどんな本を読んであげたらいいかな、と思ったとき、本屋さんで自然に手に取る、「いないいないばあ」
ちょっと大きくなって、幼稚園に行く前に読んであげるやさしい昔話。
松谷みよ子、という名前は覚えられなくても、松谷みよこさんの本は、子どもたちが大きくなったとき、なつかしい、と思える本になる。

松谷みよ子さんのお話には、その文章によく似合う、見事な絵が描かれているのも定番だ。
だから余計、平積みにされたとき、手に取らずにはいられないのだろう。

「ももたろう」もそんな一冊。
瀬川康男さんの迫力がある絵が、子どもの目を誘う。
私は、お話会のとき、できるだけ読む本を数冊持っていくのだが、「ももたろう」は、表紙の迫力で選ばれることが多い。
興味を引く、というのも、本好きになる入り口だ。読み始める。
ああ、昔話だなあ、というその文体は、自然と読み手もそれらしく(市原悦子風?)読んでしまうのが不思議だ。
ときどきくすっと笑えるところもあって、見開き、文章なしの鬼退治の場面は圧巻。

ももたろう

「これでおしまい しゃーん しゃん」
終わりはとてもあっさりしていて、もう一回読んで、と言いたくなる本。
ぜひ、どうぞ。

文/池川恵子さん



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