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十二支のお節料理
作者:川端誠
出版社:BL出版
「鳥の島」で絵本にっぽん賞、落語絵本でおなじみ、「りんごです」「風来坊」「サボテン」「お化け」などのシリーズでも人気の高い川端さん。
絵本解説者であり、聞き読みの名手であり、そして何よりも職人さんのようです。
これはその職人芸(いろんな手法で描かれますがこれは版画)が冴えている絵本の中の1冊です。
年神さまは十二の動物たちを選び、それぞれお節料理の準備をする係を決めました。来年のえとのねずみは家のそうじと正月飾りつけをする係です。
そして献立を作るのはへび、下ごしらえはひつじ、さるは料理、とりは盛りつけ・・・。
係が動物たちの特徴(個性)に合っているようで愉快です。さて、あなたのえとは?
川端さんが最も苦労したとおっしゃっていた「ゆっくりゆっくり降りつもる」大晦日の雪と、元旦の屋根一面のまっ白な雪、お正月の飾りつけの一つひとつもじっくり味わってください。
最後に晴れ着で並んだ十二支の動物たちの中で、いのししだけが柄が無いんですよ。もう疲れてしまったんですって。川端さん。(亥年生まれとしてはちょっぴり残念ですけど。)
「それぞれの地方や家々に伝わるお節があり、こうした日本の食文化を大切にしたいものです。」とカバーに書かれています。
お正月に親子で、また、おじいさんやおばあさん、おじさん、おばさん、いとこ・・・などいっしょに楽しんでほしいです。「おじいちゃんのえとは○○だから○○の係だね。」なんて会話がはずむといいなあと思います。
文/村上節子さん