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あな
「あな」
谷川俊太郎 作
福音館
ひろしは、あなをほりはじめた。
お母さんが来ても、妹が来ても
友だちが来ても、お父さんが来ても
あなをほり続けた。
ほったあなの中でひろしは思った。
「これはぼくのあなだ。」
シンプルだけど何度も読んでしまう絵本です。娘のお気に入りの一冊。娘の通っていた幼稚園は、園児数が少なかったため、年齢差なくみんながお友達という環境でした。子どもたちのお気に入りの遊びは園庭での穴ほり。あっちでもこっちでもスコップを持って、せっせと穴作り。そこにバケツで水を入れ大小の池が出現することもありました。私も子どもの頃、穴ほりに熱中していたので今も昔も子どもは、やっぱり穴ほりが大好きなんだとおもいます。でも、今では、土の場所も少なくなって、服が汚れることも忘れ、穴ほりをすることはできなくなっているのかもしれません。石や草木の根にぶちあたり苦労したり虫の幼虫やみみずを見つけたりと、いろんな発見をすることが出来る穴ほりができる環境がずっとあればと思います。
ところで、穴ほり大好きな娘は小学2年の時、校庭に友だちと水路建設をこころみ(勝手に)、さすがにこれにはストップがかかり断念したということがありました。今では、笑い話の一つです。
もう一つ、この『あな』の絵本は、中学の時の国語の授業で教材に使われたということを、この原稿を書いている時、ポソッと教えてくれました。
文/浦山淳子さん