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たんぽぽ

「たんぽぽ」
平山和子文・絵
福音館書店
誰でもたんぽぽの花は見たことがありますよね。どんなところで見ましたか。道路の隅やコンクリートの間から咲いていることもあります。たんぽぽの花は黄色ばかりではなく、白色もあります。冬の間、冷たい風から身を守るために低くしていた葉も、暖かくなると新しい葉を出して起き上がります。春の晴れた日に蕾が開き始めて花が咲き、夕方の日が陰るころに閉じてしまいます。雨の日も蕾を守るように閉じたままになっています。この花は、小さな花が集まってつくられていて、60個や240個などひとつひとつ数が違います。花が終わると実が育ち始めます。このとき、実が無事に育つようにたんぽぽは素晴らしい知恵を働かせます。それは・・・ 熟した実が綿毛となり、晴れた日には風にのってふわふわと遠くまで飛び、そこで新しい命が芽生えるのです。
この本は、たんぽぽの生態が子どもにもわかりやすく、しかも写真では見えないような細かい部分まできちんと描かれていています。特に、土の中に根っこがぐんぐんのびている様子が4ページにわたって描いてあって、その力強さにびっくりします。
是非、子どもと一緒にこの絵本を読んで、たんぽぽの観察に出かけてみてはいかがですか。
浜松市立水窪図書館 春元 健則さん