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ふるやのもり

2014030321354_P1020185-thumbnail2.jpg  ふるやのもり

 瀬田貞二 再話
 田島征三 画
 福音館書店


昔のお話、ある村のはずれにじいさんとばあさんが住んでいた。
二人は、りっぱな子馬を育てていた。
雨が降るある晩に、その子馬を盗もうと馬どろぼうと子馬を食べようとしたおおかみが
うまやに こっそり ひっそり かくれていた。
そうとは知らないじいさんとばあさんは、「一番こわいものはなんじゃ。」と話していた。
じいさんとばあさんのこの世で一番こわいのは、馬どろぼうか、おおかみか。
それとも、もっとこわいものがあるのか・・・・・・。

小学校の図書館補助員をしていた時、子どもたちに人気があったのは、こわい話(おばけや怪談)の本だった。
かなり読まれ、ボロボロになったり、途中ページが抜けてしまっていることも多々あった。
それを修理して、本棚に並べ、子どもたちが借りていくの繰り返しだった。
「おばけの本、こわくないの?」と聞くと、「こわいのがおもしろいんだよ。」の答え。
そうか、こわいのが、おもしろいのかと思った。
娘が2歳位の頃、一番こわがったのは「なまはげ」だった。
本物を身近で見たわけではなく、TVのニュースで流れた「なまはげ」の姿に大泣きをしていた。
幼稚園の頃は注射。
小学生の頃は、暗がりと大きな音が理由で映画館。
こわいもの知らずの中学生を経て、高校生になった今、一番こわいものは何かを聞いてみた。
「ないよ!!」の答え。
「えっ。ないんだ。」ともう一度聞いてみたら、しばらく考えて、
「自然災害だな。これは、どうしようもできないから。」との答え。
(大人の意見をありがとう。)
今年は、大雨、台風、そして地震と自然の力のこわさを思い知らされた夏だった。
子どもの"今"こわいものを書き留めておくと、そこからも成長が見えて来て、これが、結構、おもしろいですよ。

 

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