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十二支のはじまり
「十二支のはじまり」
(てのひらむかしばなし)
長谷川摂子 文
山口マオ 絵
岩波書店
岩波書店のてのひらむかしばなしシリーズはまさに手のひらサイズ。
親子で楽しむのにちょうどいい大きさです。
この本は年越し時期に読みたい、十二支にまつわるお話です。
昔、動物がこしらえられたばかりの頃、神様は動物たちにおふれを出しました。
「一がつ ついたちの あさ、
わたしの やしきのまえに あつまれ。
はやく きたものから じゅんばんに
いちねんずつ としを やる」
というのです。
さあ、動物たちはどんな風に神様のもとに集まったのでしょう。
足の遅い牛が2番目だったり走るのが速い馬が7番目だったり、犬猿の仲といわれる猿と犬の順番についても楽しいエピソードが書かれています。
それぞれの動物の台詞がなぜか方言まじりなのもほのぼのとさせます。
そして、どうしてイヌ年はあるのにネコ年はないのか。
その理由もちゃんと書いてありますよ。
ちなみに、この本の絵を描いた山口マオさんは『わにわにのおふろ』などわにわにシリーズの作者です。
また、文を書いた長谷川摂子さんは『めっきらもっきらどおんどん』をはじめとする数々の絵本を世に送り出してきましたが今年10月にお亡くなりになりました。
文/福田真理子さん