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くらいくらい

まっくらな部屋に黒いシルエットが見えますが、だれがいるのかよくわかりません。ところが、「でんきをつけてちょうだい」という呼びかけで、スイッチをひっぱったり押したりしたとたん、ページがかわって明るくなった部屋にニコニコ顔のことりのピーちゃん、かえるのケロッパ、いぬのさぶちゃんらが登場します。

くらい くらい (福音館あかちゃんの絵本―おでかけばいばいのほん3)
はせがわ せつこ
福音館書店
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「いないいない、ばあ」と手でかくされた顔があらわれる『いないいないばあ』の赤ちゃん絵本からステップアップした、2歳前後から楽しめる絵本です。
「まっくら くら くら くらーい くらい」と、調子よくリズムをつけて2歳になったばかりの孫にはじめて読んであげた時、「も、いっかい!も、いっかい!」と5回くらいくり返し読まされました。リズムにあわせたくり返しのことばが楽しいのと、暗い部屋にデンキがついて明るくなり、おもしろい絵があらわれるという展開に大喜びでした。夕方から夜になると外が暗くなって、どこの家でもデンキをつけますが、この毎日の生活体験と絵本が結びついて、いろいろなことに興味深々の小さな子どもたちに喜ばれるのですね。

さらに子どもたちをひきつけ、楽しませてくれるページがあります。ピーちゃん、ケロッパ、さぶちゃんと順調にスイッチでデンキがついてきたのに、次のページで「でんきをつけてちょうだい」といわれてスイッチを押してもデンキがつきません。
(あれ?あれ?おかしいなあ?)と小さな子どもたちは、不思議そうな顔をします。
スイッチがもうひとつあったということがわかると、なーんだという納得した顔になって、明るくなった部屋にあらわれた、こねこのみーちゃんの楽しい顔を見てにっこりします。

小さい子どもたちは、毎日いろいろなものをよーく見て、耳をすまして聞いて、手でさわってためして、びっくりするほど、どんどんどんどん成長しています。
どうぞ、子どもたちの成長にあわせて、グッドタイミングの絵本を読んであげてください。きっと、絵本大好きな子どもに育ちますよ。

文/子どもと絵本ネットワーク ルピナス 副代表 島田洋子さん

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