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りんご

赤ちゃん向けのおはなし会で大人気のりんごの絵本です。
「あかいりんご まるいりんご」「きいろいりんご まるいりんご」「ピンクのりんご まるいりんご」と歌うようにリズムよく、繰り返しのことばが連なって始まるこの絵本は、1回読んだだけでその楽しいことばの調子のとりこになってしまいます。
そのことばに合わせて、絵もすばらしい展開をしてくれます。

りんご (母と子のえほん)
松野 正子
童心社
売り上げランキング: 322,806

あかいりんご、きいろいりんご、ピンクのりんごと、おいしそうなりんごが、ページをめくると1つずつ、実物のりんごと同じくらいの大きさで、まるでそこにあるかのような質感と存在感をもって描かれています。

その3色のりんごを、おかあさんがナイフでくるくるくるっと皮をむいていくと、白いりんごに大変身。細く長くつながった皮を、手で持ち上げている男の子のうれしそうな顔!この絵本を読んでもらっている子どもたちも目を見はります。

かつて親子いっしょのおはなし会でこの絵本を読んだ時、ひとりのおかあさんが、
「私は今まで、りんごをこのように皮をむいたことがなかったんですが、子どもにせがまれて初めてやってみました!」と、うれしそうに話してくれました。細く長く、途中で切れないように皮をむくのって案外難しいですよね。

ナイフでくし形に切ってしんを取って、大きなお皿にいっぱい盛られたりんごを手にとり、食べたら、
「ああ おいしい」と、うれしそうなふたりの子どもたちとおかあさん。その顔を見て、絵本を見ている子どもたちも思わずにっこりします。

この絵本の見どころは、本文のページの絵だけではないのですよ。表紙をめくった中のタイトル紙に描かれたりんごの花。最後のページの裏に描かれたりんごが送られてきた段ボール箱。裏表紙のりんごがいっぱいなっている大きなりんごの木。なんと、りんごの一生がこの小さな絵本にきちんと描かれているのです!ちょっと大きな子には、絵本を読み終えたら、この絵のこともお話してあげるといいですね。

文/子どもと絵本ネットワーク ルピナス 副代表 島田洋子さん

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