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なーんだ なんだ

赤ちゃん絵本から一歩すすんだ、1歳半くらいから2歳半くらいの子ども向けの絵本です。

「なーんだ なんだ」と歌うようにリズム良く繰りかえし、「くろいの なんだ?」から始まって「くろいの ふたつ」「めが ふたつ」「はな ひとつ」とヒントをいいながらページをすすめます。

なーんだ なんだ (とことこえほん)
カズコ G・ストーン
童心社
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いわゆる当てもの絵本ですが幼い子ども向けなので、じきに「パンダさんかな?」とわかります。読み進めていって見開きいっぱいに大きく描かれたパンダの顔のページで「パンダさんだ!」と読むと、絵本を見ている子どもたちは、ニコニコと満足げにうれしそうな顔をします。さらにページが進んで「なーんだ なんだ パンダさんのうでのなか」と読むと、一緒に絵本を見て聞いているママやパパが指さして「ほらほら、あそこ!おなかの上だよ」と子どもたちに声をかけます。ページをめくると、かわいい赤ちゃんパンダが顔を見せて「こんにちは!」と両手をあげて笑っています。すると聞いている親子いっしょに「こんにちは!」と声を合わせて、うれしそうに挨拶を返してくれます。

ある読み聞かせの講座で、
「『なーんだ なんだ』というタイトルで、表紙にはすでにパンダの顔が描かれているこの絵本を子どもたちは楽しめるのですか?」
という質問を受けたことがあります。

絵本は読んであげる子どもの対象年齢を考えて選ぶことが大切です。この絵本も4~5歳の子どもでは、物足りなくて少しも楽しめないでしょう。でも、ことばを覚え、おしゃべりが少しできるようになった幼い子どもたちは十分楽しみます。表紙に描かれているのがパンダというものだとわからない子も、何回も読んでもらってパンダだとわかっている子も、少しずつパンダの顔が現れてくるのを楽しみます。「なーんだ なんだ」の楽しいことばのリズムにのってパンダが登場するのを待ち、顔が出てくると「ほーら、やっぱりパンダさんだ~」と大満足します。幼い子どもたちは、知っているお話を何回も何回も読んでもらいたがりますが、結末を知っているからこそ、安心して絵本のお話を楽しむことができるのです。

今、東京上野動物園の赤ちゃんパンダのシャンシャンが大人気ですね。実物はなかなか見られないようですが、どうぞ、映像でかわいいパンダを見たり、絵本を読んだりして親子で楽しんでください。

文/子どもと絵本ネットワーク ルピナス 副代表 島田洋子さん

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