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こぎつねキッコ
昔話によく登場する「きつね」、化けて人々を驚かせたりいたずらをして人々を困らせたりする話がたくさん残っています。昔は日本中の至る所にすんでいたので人間との関わり合いも多かったからだそうです。
今回は、かわいい子ぎつねが主人公の創作絵本シリーズ「こぎつねキッコ」(童心社)を紹介したいと思います。
山の幼稚園の裏山に母さんぎつねと住んでいる「こぎつねキッコ」は、何でも興味津々。山の幼稚園をのぞいては、子どもたちのまねをします。「やっていい。」「ちょっとだけよ。見つからないようにね。」と、優しいかあさんに見守られながら少しずつ世界を広げていきます。
- シリーズ1「こぎつねキッコ」
幼稚園が夏休みに入ると、子どもたちがいない幼稚園に入って、やりたかったブランコ乗りや砂場遊びをしたり、オルガンをさわったり折り紙をおったり・・・
- シリーズ2「こぎつねキッコ」えんそくのまき
山の幼稚園の遠足にキッコもついていきます。まねて笹舟を作り夢中で流しているのを子どもたちに気づかれ・・・
- シリーズ3「こぎつねキッコ」うんどうかいのまき
仮装行列の種目に飛び入りするかあさんとキッコ。だれが仮装しているのかと見つかりそうになり・・・
- シリーズ4「こぎつねキッコ」あめふりのまき
カラフルな傘に魅せられたキッコは、鉄棒に置き忘れられた赤い傘を見つけ、さして大満足。でもそっと傘立てに戻して・・・
何でもやりたがりのキッコの様子やしぐさは、幼い子どもたちの姿そのものです。幼稚園の子どもたちが歌う「コンコンおやまのこぎつねは・・」の歌声や、かあさんの忠告に素直に従うキッコのいじらしさに心癒されます。シリーズが進むにつれて、山の幼稚園の子どもたちとキッコとの距離が縮んでいくのも読者を温かい気持ちにさせてくれと思います。
このシリーズは1冊目の「こぎつねキッコ」を除き、絶版となっていますが市内の図書館で借りて読むことができます。
文/浜松市立中央図書館 長谷川久代