毎日配達される新聞。
世界の動きや身近な話題など、情報が満載です。
でも、この新聞、読むだけではなさそうです。読み終わった後にもたくさんの価値がありました。
全ページ、本物の新聞の印刷がベースになっている不思議な絵本です。
「あさのちょうかんぶぶんのぶん…」と配られた新聞。読み終わった後の使い道は…。
折ってたたんで兜を作る。丸めてしまえば刀に早変わり。
「かとおもえばぶぶんのぶん」と、軽快なリズムが次のページへの扉を開いてくれます。
おいもを包んでレンジでチンすれば、やきいもの出来上がり。急な雨の日には頭に乗せて傘替わり。
ねこのトイレにもなってしまう。次々と出てくる使い道。
しかもしっかり使ったそのあとでリサイクルして、もう一度、新しい新聞紙の出来上がりです。
1998年に出された絵本ですが、ベースになっている新聞の記事をよくよく見ると、地球の温暖化やごみ問題など、今もなお変わっていないことを実感します。
でも、ともあれ「ぶぶんのぶん」と、絵本を開いてください。
楽しい新聞の配達でーす。
文/県子ども読書アドバイザー 小木野依津子さん