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あたごの浦
【おすすめの年齢:読んであげるなら3歳くらいから】
12月に入り、今年もあとひと月を切りました。 年末年始というと演芸やかくし芸が一番に浮かぶ世代です。目出度い雰囲気が好きで、テレビなどで落語や曲芸などをやっているとついつい見出してしまうクチです。
「あたごの浦」はさぬき(香川県)のおはなしです。
ある月のきれいな晩、鯛とたこは演芸会を開くことにしました。
「おーい、演芸会するぞォー」の声に、沖のあっちからこっちからいろいろなお魚が集まり、にぎやかな演芸会がはじまります。
鯛は自分の赤いうろこをキラキラひかる日の出に見立てます。
それをうけて
ふぐはおなかをポーンとふくらまして、月に
おたこは八本の足を、下がり藤に
かれいはおなかを、お多福に
それぞれ見立てるかくし芸。
見事な見立てにお互いに感心し、「 妙々々々々々(みょうみょうみょうみょうみょうみょう)」と褒め合います。
方言ことばの響きがやわらかく、声に出して読むのが楽しい絵本で、お魚たちの愛嬌ある表情が心を和ませてくれます。
みんなたっぷり楽しんでまたもとの静かな浜に戻る。
にぎやかな場面を思い出しながら静かな浜の余韻も心地よいおはなしです。
紹介した絵本
文/佐久間図書館 長谷川




