子育て耳より情報

「こらぼ講座」で男女共同参画について考える

2007年9月20日

浜松市ユニバーサル社会・男女共同参画推進課が主催し講師を派遣する「こらぼ講座」をご存知ですか?
男女共同参画、という言葉は皆さんもきっと見たり聞いたりしたことがあると思います。でも、男女共同参画の講座というと具体的にどんな内容のものなのでしょう。

11月末に神久呂小学校の5,6年生を対象に実施された講座を取材ママも見学させていただきました。

「こらぼ講座」とは

こらぼ講座とは、浜松市のユニバーサル社会・男女共同参画推進課が男女共同参画アドバイザーを講師として派遣し、自分らしい生き方や働き方を一緒に考える機会を持とうと、出前講座形式で実施している学習会です。
男女共同参画と一言でいっても、内容は多岐に渡っており、セクハラ(セクシュアルハラスメント)やDV(ドメスティック・バイオレンス)といった現代社会が抱える問題を多く含んだものから、「さわやかコミュニケーショントレーニング」「子育て中のあなたにエール」など、子ども自身や子育て真っ盛りの親にも役立ちそうな内容のものも用意されています。

男女共同参画とコミュニケーションとの関係

男女共同参画社会は、すべての人が性別にかかわりなく個人として尊重され、個性と能力を十分に発揮することができる社会のことです。
例えば、職場や家庭、地域で、自分の言いたいことを言えずに我慢してしまったり自分の意見を押し通したりすることは男女共同参画を阻害する要因になっているのだそうです。
さらにDVやセクハラの背景には、男だから女だからという固定観念にとらわれたコミュニケーションのあり方があるとの指摘もあります。
男女がともに自分らしく、生き生きと働き、生き生きと暮らすためには自己尊重・他者尊重の考え方にたった誠実で率直で対等なコミュニケーションが不可欠なのです。

神久呂小5,6年生の皆さんと共に

こらぼ講座

天気予報が外れ雨降りとなった肌寒い11月最後の金曜日5時間目を利用して、浜松市立神久呂小学校5,6年生202人を対象に「こらぼ講座」が開催されま した。学校保健委員会の活動として、児童の他にもスクールカウンセラー、PTA役員、校長先生をはじめとする先生方も参加していました。テーマは「さわや かコミュニケーション~相手も自分も大切に~」。講師はNPO法人浜松カウンセリングセンターの荒井千鶴子さん。自己肯定感を高めるための人間関係づくり の方法を学ぶこと、体験プログラムを通して、対人関係能力を高めることを目的に実施されました。


こらぼ講座

はじめに男女共同参画の考え方を子どもたちにもわかりやすい言葉で説明します。正面スクリーンに映し出される「男の子も女の子も自分はこうしたい・こう考 えるときちんと話し、きき、話し合うことができるようにしよう」というテーマで、「自分も相手も大切にする気持ちのよいやりとりを知る」ことを目標に進め られていきます。
まず、「ネコが好きな理由、嫌いな理由を隣の人と話してください」「動物園と水族館はどちらが好きか」等、実際にその場で自分の考えを述べていきます。こ の講座は会話をする機会が何度も出てきます。参加者は、小さなころから仲よしの気心の知れたクラスメイト同士。少し恥ずかしそうにしている子もいました が、がやがやと話が弾んでいます。ある程度話が弾んだあと、全体の前で数人が意見発表します。身近な人の意見も聞こう、ということで先生やPTA役員の方 から意見の発表もありました。
この会話のポイントは自分の考えに理由をつけて話すということ。「~だから好き」「~だから嫌い」と理由を述べることが大切で、単に「嫌い」「考えたこと がない」と答えるのはNGだそうです。互いにいろいろな考え方、感じ方があることを伝え合う体験をしていきます。そして、いろいろな考えかたがあることを 知り、自分とは異なる人の考えでもちゃんと聞いたか、自分の考えが人と違っていたとしてもきちんと伝えられたか、をそれぞれ確認していきます。


こらぼ講座

次に、ロールプレイングの手法で子どもたちにとって身近によくありそうなちょっとした事件について考えていきます。
内容は「Bさんと待ち合わせをしたのにすっぽかされたAさん」の会話です。
各クラス1人ずつ代表で前に出て、すっぽかされた次の日にまたBさんに遊ぼうと誘われて断る場合のAさんのセリフを、もじもじAさん、ずけずけAさん、さ わやかAさんとパターンに分けて、台本を見ながら言っていきます。一通り聞いたあと、会場の参加者はそれぞれのセリフを聞いて感じたことを述べていきま す。もじもじとはっきり言わない態度を「本心は違うと思う」、ずけずけいう態度を「ひどすぎる」、さわやかに遊べない理由を述べた態度を、「いい答え方だ と思った」などの感想が次々にでてきました。友だち同士だからこそよくある、「誘う・断る」という場面、ともすればトラブルになりがちですが、どうしたら 気持ちよく対処できるのか、子どもたちも自分に置き換え考えていたようです。

最後は気持ちのよいコミュニケーションのためのさわやかな断り方のコツ、友だちを誘う時のルールなどの説明で締めくくられ、どの子も真剣に聞いていました。

【講師の荒井さんからのメッセージ】

こらぼ講座

 さわやかなコミュニケーションのためには、自分はこうしたい、こう考えるということをまず意識して、相手にきちんと話すことが大切です。また、相 手に対しても関心を持って聞き、話し合うとよいでしょう。そのためにはコミュニケーションスキルも必要ですが、自分も相手も大切にすることがなによりの基 本になります。

実践するためには、日常生活の小さなことでどう感じているかを意識して、どんな表現ができるかなと考えたり、遊び感覚でインタビューゲームをしたりなど、普段の生活に取り入れていけるとよいですね。

 

こらぼ講座を開催するには?

こらぼ講座は浜松市内で10人以上の参加が見込めるグループであれば申し込みできるそうです。 (講師の派遣料は無料)
ホームページに詳細および申込み方法が掲載されています。

浜松市男女共同参画 こらぼ講座

問い合わせ先
浜松市役所ユニバーサル社会・男女共同参画推進課 TEL:053-457-2561

取材ママの感想

気持ちをきちんと伝えるのは勇気がいることです。
人間関係のトラブルの中には、気持ちがうまく伝えられなかったり、相手のいうことがうまくイメージできなかったりしたときに誤解が生じて起こる場合もあると思います。

男女共同参画というと難しく考えがちですが、相手も自分と同じように尊重する、相手の意見に耳を傾ける、という風に考えれば大人にとっても子どもにとっても身近でわかりやすいことだと感じました。普段、なかなか立ち止まって考える時間がもてないことが多いので、あらためて確認するという意味でも、有意義な時間だったのではないかと感じます。

取材・文責 はままつ子育てネットワーク ぴっぴ/(さんふれんず)