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日本脳炎と日本脳炎ワクチン

日本脳炎は主にコガタアカイエカという蚊によってうつされる、日本脳炎ウイルスによるウイルス感染症です。感染すると重い急性脳炎を起こすことがあります。
日本脳炎は日本及び東南アジア・南アジアに広く分布しており、世界的には年間3~4万人の日本脳炎患者の報告があります。
日本では1954年に日本脳炎ワクチンが実用化され、患者数は1966年の2017人をピークに、減少し現在は年間10人を超えない報告数です。
しかし、豚の日本脳炎ウイルス抗体検査では多くの豚が尚多く抗体を持っていますので、日本脳炎ウイルスは依然として日本国内の自然界で活動しています。

予防接種厳密に、予防するのはワクチンしかありません。
しかし、日本脳炎ワクチンとADEM(急性散在性脳脊髄炎)の発病との因果関係がはっきりしないうちに、平成17年5月に「定期の予防接種における日本脳炎ワクチン接種の積極的勧奨の差し控え」の勧告が厚労省から出されました。
定期予防接種から外れたわけではありませんでしたが、接種を見合わせる医師や自治体もありました。
そこで、ADEMと因果関係が少ないであろうといわれる新型の日本脳炎ワクチンが開発され、平成21年3月から1期の3回(1回目、2回目、追加:基本的には3歳~7歳半)の接種が可能になりました。
平成22年8月1日現在まだ新型日本脳炎ワクチンに関して、厚労省より2期(小学校4~6年生を対象)接種の許可が下りていませんが、近いうちに許可が下りるものと思われます。

日本脳炎ワクチンは空気感染するはしかのように流行を阻止するというよりも、発病して脳炎という重篤な病態になり、死に至る、あるいは後遺症をもたらすような事態を避けるために接種すると考え、お子さんに是非接種をしてください。

文/長尾小児科 長尾正明先生

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