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HTLV‒1抗体検査について 助産師たちのつぶやき

HTLV-1は、主に母乳を介して母子感染するとされています。お母さんがHTLV-1に感染している場合は、授乳方法を工夫することによって、赤ちゃんがHTLV-1に感染する可能性を低くできることが分かっています。妊婦健診でHTLV-1抗体検査を受けて、ご自身の感染の状況を調べましょう。

Q1 HTLV-1抗体検査はいつ頃行うのですか?

HTLV-1抗体検査は、妊娠30週頃までに、妊婦健診を受診した際の血液検査で行います。この検査で陰性であれば感染はしていません。この検査で陽性となった場合は、この検査だけでは本当に感染しているかどうか分からないので、さらに精密検査を受ける必要があります。

Q2 HTLV-1の感染により、どのような病気になるのですか?

HTLV-1に感染した人のほとんどは、ウイルスによる病気を発症することなく一生を過ごしますが、ごく一部の人(年間感染者1000人に1人の割合)は、感染してから40年以上経過した後に、成人T細胞白血病(ATL)という病気になることがあります。
また、ATLよりもまれですが、HTLV-1関連脊髄症(HAM)という神経の病気になることもあります。

授乳.jpgQ3 HTLV-1は、どのようにして感染するのですか?

人から人への感染の主な経路は、母子感染と性行為による感染です。HTLV-1は、普通の日常生活で感染することは、まずありませんので、きょうだい間や保育所・幼稚園などでの感染を心配する必要はありません。
      
Q4 母子感染は、どのようにして起こるのですか?

主に、HTLV-1に感染したお母さんの母乳を介して起こります。母乳栄養を続けた場合では母子感染をおこすのは15~20%で、栄養方法を選択することによりこの割合をさらに減少させることができます。

1)完全人工栄養は最も確実に母子感染が予防できます。感染率は約1/6 に減少させることができます。
2)満3か月までの短期母乳栄養では症例数は十分ではありませんが、完全人工栄養とほぼ同じ感染率まで低下させるという報告もあります。
                                                  

文/浜松医療センター 宮木良美

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