TOPぴっぴのブログ子育てのヒント妊娠・出産だっこのしゅくだい 助産師たちのつぶやき

子連れでおでかけ

子育てのヒント

特集記事

お気に入り

だっこのしゅくだい 助産師たちのつぶやき

だっこ冬の気配も感じるようになりましたが、この時期みなさんいかがお過ごしですか。
季節の変わりめなので体調管理には気をつけたいところですね。

学校で出された宿題はなんとだっこ!
「やだ~」なんて言っていたもぐらのもぐ、実は嬉しくてウキウキで家に帰ります。
でも家ではお母さんは赤ちゃんのお世話に大忙し。
ちっとも、もぐに構ってくれません。
さてさて、もぐは「しゅくだい」をすることが出来るのでしょうか?いもとようこさんの繊細で暖かい絵本です。
今回はこの絵本の影響で実際に「だっこの宿題」がでたクラスのとっても心温まるお話を紹介させてもらいたいと思います。

ある小学一年生に「だっこのしゅくだい」がでた。
その作文から…

せんせいが、「きょうのしゅくだいは、だっこです。おうちの人みんなにだっこしてもらってね」といいました。
ぼくもみんなも「ええーっ」とびっくりしました。
だって、だっこのしゅくだいなんて、はじめてだからです。
なんかはずかしいとおもいました。
でも、うれしかったです。

いそいでいえにかえりました。
いえにかえって、すぐ、おかあさんに、
「だっこがしゅくだいにでたんよ。しゅくだいじゃけえ、だっこして」と小さいこえでいいました。

おかあさんは「へえ、だっこのしゅくだいでたん?」とびっくりしました。
でも、すぐ「いいよ」とにっこりしていってくれました。
おかあさんはすわって、ぼくをひざにのせて、りょう手できゅうっとだきしめてくれました。
おかあさんのからだはぬくかったです。
だっこしてもらっていたら、ぼくのからだもぬくくなりました。

ぼくが「おうちの人みんなにだっこしてもらわんといけん」といったら、
おかあさんがちっちゃいばあちゃんに「だっこしてやって」といってくれました。
ちっちゃいばあちゃんはわらって「おいで」といって、だっこしてくれました。
そして、「大きゅうなったねぇ」といってくれました。

つぎは大きいばあちゃんにだっこしてもらいました。
大きいばあちゃんはぼくをだっこして「おもとうなったのう」といってくれました。

さいごはおとうさんでした。
おとうさんはいきなりりょう手でぼくのからだをもちあげて、どうあげをしてくれました。
ぼくのからだはくうちゅうにふわっとうかんで、きもちよかったです。
おとうさんはぼくをゆっくりおろして、ぎゅっとだきしめてくれました。
おとうさんのからだはぬくかったです。

ぼくはまたしてもらいたいとおもいました。
だっこのしゅくだいがでたから、かぞくみんなにだっこしてもらいました。
さいしょははずかしかったけど、きもちよかったです。

だっこのしゅくだい、またでたらいいなとおもいました。

《人の心に灯をともす》より

何て素敵な宿題を出してくれる先生でしょう。
でも、「だっこ」は子ども達の宿題ではなくて本来、親の宿題なのかもしれません。
子どもは触れ合うことでたくさんの愛を受け取るようです。そして、本当は大人も同じ。
私たち助産師はお母さんと赤ちゃんのはじめてのだっこをサポートしています。
陣痛を乗り越えた後の素敵なひととき、産まれたばかりの我が子を抱きしめる喜びと胸に抱かれたかわいらしい赤ちゃんの表情、それを取り巻く家族の愛情溢れる風景を目の当たりにして日々、私も感動を分けてもらっています。
今日はみなさんもはじめてだっこしたあの日のことを思い出しながら、成長した我が子をぎゅっと抱きしめてみてはいかがでしょうか。

文/浜松医療センター 助産師 中原雪乃

カテゴリー

このカテゴリの記事

子育てのヒント
を検索

このページの先頭へ