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2人目妊娠のタイミング

日本の深刻な少子化を考えた場合、2人目のお子さんを産むか否かは個々の家庭の問題のみならず社会的にも重要です。私の回答は1人目のお子さんと年子でもよいのでなるべく早く妊娠して頂きたいと考えます。卵巣の機能を考えた場合20代半ばが最も卵巣機能がよいと言われています。下の図を見て下さい。

年齢と残された排卵回数

縦軸に排卵回数、横に年令を示しました。一生の排卵回数は個人差がありますが、おおよそ400回弱と考えられます。30歳を過ぎるともう老化しかかった卵子になってきます。40歳を過ぎるとかなり老化した卵子となり、43~45歳で自然妊娠は大変難しくなります。一般の方と産婦人科医には排卵に関しての知識のギャップがかなりあります。一般の方は月経があるとすなわち排卵と思っている人が多いのですが、それは全く違います。45歳以降は排卵のない月経が多いですし、20代の方でも月経不順の方は排卵がないことも多いのです。よい卵子には年令が若ければ若いほど卵子はよい状態と考えることが重要です。したがって、2人目のお子さんの妊娠は分娩後半年がすぎればいつでも可能です。20代の方で月経が順調にある方(月経周期が28日から30日)は2回目の妊娠を空けてもよいかもしれません。しかし20代で月経不順がある方や、30代の方は1回目の妊娠と2回目の妊娠との期間をなるべく空けないようにした方がよいと思います。なぜなら第一に加齢と共に卵子は老化することが挙げられます。

最近では卵巣年令をみる素晴らしい検査が出ています。血管年令とか話題になっていますが、卵巣年令が血液検査だけでわかるようになりました。名前はAMH(抗ミューラー管ホルモン)ですが、月経不順とか生理不順などの方は20歳代でも低値の人がいます。AMHを測定し、もし20歳代でも低値の方は早めの妊娠をお勧めします。尚、AMHは産婦人科診療施設ではどこでも測定できるようになっています。
次に一度出産すると女性の体質が妊娠、分娩に適合した状態になると考えられます。この影響は2年くらい続きます。このような理由から月経不順や30代の方は第2子出産後2年以内に妊娠した方がよいと思われます。勿論経時的なことから早く産みたくても産めない方もいると思いますが、卵子の老化は早いということをいつも念頭に置いて下さい。
妊娠するためには卵子のみならず、当然精子の状態もよい状態でなければ妊娠しません。男性は45歳以上、肥満、喫煙が精子の機能が悪くなると言われています。パートナーがこの条件に当てはまる方も早めに第2子の妊娠を早く考えた方がよいでしょう。

文/浜松医科大学産婦人科 金山尚裕

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