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おとうさんのちず
夏に戦争をテーマにした本を、と何冊も読んだ中での一冊です。
「よあけ」「ゆき」などでよく知られたユリ・シュルヴィッツの根っこを育てたのは、幼いころの戦争体験だったのだと思わされます。（あとがきもぜひ読んでくださいね）
貧しくひもじい日々が続く中、お父さんの買ってきた世界地図がもたらしたもの。
空腹でも国境など自由に飛び越えてはばたける空想の世界の旅。
想像する力はパンよりも生きる力につながること。
空想の世界と現実の世界との色使いの違いと冒頭の「せんそう」の文字の大きさと色とが印象的です。
原題の「How I Learned Geography」が今は「Map Of Dreams」に改められているとのことです。
文／村上節子さん
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