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かさぶたくん

「かさぶたくん」なんてへんてこな題ですが、この本はれっきとした科学の本です。
「かさぶたくん」というネーミングに表れているように、こどもにとってかさぶたはとても身近で友達のような存在です。

かさぶたくん (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん)
やぎゅう げんいちろう
福音館書店
売り上げランキング: 131,246

この本を小学校や幼稚園で読んであげると、ほとんど全員と言って良いほど自分のかさぶたを指さし、「いつできた」、「どんなことをしてできた」などと、口々に得意気に言い始めます。
かさぶたができたこどもが一番はじめに思うこと、それは「とりたいな」ということです。
ですから、「とりたいな」が導入の役割をしています。
それに対して「とっちゃだめ」の一言がきっかけとなり、「どうしてとっちゃだめなの」という疑問から、こどもの目線でかさぶたとは何なのかを探っていきます。
まるでこども自身が体験しているように少しずつかさぶたができる段階に合わせて解説してくれているのですんなりと理解できます。
科学の本ですから「白血球」や「フィブリン」などの難しいことばが出てきます。
でも、かさぶたくんとの会話でお話が進行して行くので、こどもたちは気が付いたらかさぶたくんのことをちゃんと理解できているというすごい本です。
絵がまたまたユニークで、ことばとピッタリ合っていて、よりかさぶたに親近感を感じさせ理解を助けてくれます。
この本は小学校低学年向けの本ですが、幼稚園のお子さんにもちゃんと理解できます。
それから裏表紙も忘れずに見てくださいね。
さあ、新しいかさぶたくんができる前にぜひ読んであげてくださいね。

文/子どもと絵本ネットワーク ルピナス 会員 山﨑貴子さん

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