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ノルウェーの昔話 「三びきのやぎのがらがらどん」

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どんな子どもも引き付けずにはおかない、昔話絵本の定番中の定番です。
 
名前はどれも「がらがらどん」という3匹のヤギが、山へ草を食べに行きます。ノルウェーの厳しい冬を越すには、今のうちに沢山食べて太っておかなければなりません。ところが、途中の橋の下にすむトロルがそれを邪魔します。

ヤギたちは順番に橋を渡って行きます。1番目の小さいヤギと2番目の中くらいのヤギは機転でトロルをやり過ごし、3番目の大きなヤギがトロルをやっつけて、無事、山で草をたくさん食べて太って、つまり目的を遂げて、めでたしめでたしで終わります。


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昔話はどれも起承転結がはっきりしていて、どんな子どもにも理解できるようにできていますが、中でもこのお話は、単純明快、3回の繰り返しとともに次第に盛り上がっていく骨太のストーリー展開、と小さな子向けの昔話の典型といっていいでしょう。「がらがらどん」という名前の響きも聞き手をひきつけますし、橋を渡る音が、「かたことかたこと」から「がたごとがたごと」そして「がたん、ごとん、がたん、ごとん」とヤギたちの大きさによって変化していくのも愉快です。この瀬田貞二の名訳も是非味わってください。

昔話は何百年も、古いお話は1000年以上も、口承されてきたもので、もともと絵はありません。活字になったのもこの100年から200年です。ですから「昔話は耳で聞くのが楽しい」とよく言われますが、このお話は「絵本」でなかったら、日本の子どもたちをこんなにも引き付けることはなかったでしょう。北欧の厳しい自然、不気味なトロル、それをやっつける大きいヤギ、どの画面も詳細は思い切って省き、必要なものだけを強調して描いているため、絵がストーリーの理解を助けてくれます。最後の、大きなヤギとトロルの対決する場面は迫力満点です。

3歳くらいから楽しめます。お父さんが大きなお膝の中にすっぽりと抱きしめて読んであげるのに最適の絵本ですよ。


文/子どもと絵本ネットワークルピナス代表  松本なお子さん

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