浜松の子育て支援レポート

子育て支援ひろばと保育園親子ひろば

2011年7月5日

2011年4月から、浜松市の子育て支援施設が変わりました。保健センターなどで行われていた「子育て広場」、保育園で行われていた「子育て支援センター」に代わってスタートしたのが「子育て支援ひろば」と「保育園親子ひろば」です。それぞれのひろばに、実際におじゃましてきました。

~どんなところ? どこが違うの?~

「子育て支援ひろば」と「保育園親子ひろば」は、おおむね3歳未満の赤ちゃんと保護者のためのくつろぎの場所。
それぞれの詳しい特徴については次の通りです。

子育て支援ひろば

週3日以上、一日5時間以上開いているのが「子育て支援ひろば」。基本的には、行く時間も帰る時間も自由です。「行きたいとき開いている」という気軽さがうれしいですね。開催場所は保育園内、大学構内をはじめ、一軒家などもあります。内容は自由にのんびり遊ぶところ、いろいろなプログラムが用意されているところなどさまざまです。

保育園親子ひろば

保育園で行われるひろばです。園庭開放や各種イベント開催など親子で楽しむ場です。園庭開放をしているところも多く、専門の現役保育士さんに気軽に育児相談できます。保育園児との交流を行うこともあるようです。開催日時や内容は各保育園によって違うので、詳しくは園に直接問い合わせてみましょう。

子育て支援ひろば~やまぼうしの家~

自由な時間に来て、自由に過ごせる場所

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篠原小学校の北側にある新しい一軒家。それが今年4月に開設された、子育て支援ひろば「やまぼうしの家」です。玄関からリビングに入るとカラフルな木のお もちゃが並んでいます。9時半から開いていますが、みんな思い思いの時間にやってきます。スタッフの犬飼さんと鈴木さんは、一度遊びに来た親子の名前をほとんど覚えていて、「○○ちゃんおはよう」と声をかけます。“名前を覚えていてくれてうれしい”とお母さんたちの表情もホッと和らぎます。ここでは、みんなそろって何かをすることはありません。おもちゃで自由に遊ぶ子もいれば、夏の暑い日はプールに入る子も。親子でゆっくり遊びたい人、ママ同士のコミュニケーションを楽しみたい人、それぞれのスタイルで過ごします。
 

遊びに来ていたママにインタビュー

かなちゃん(2歳5か月)&ママ

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開設当初から週に1回通っています。第一印象は「本当に普通の家なんだ(笑)」。居るだけでとても落ち着くんです。そして自分の家と違うのは話し相手がい るということ。他愛ないおしゃべりができてリフレッシュできます。自宅にいるよりくつろげて、安心して過ごせるところが気に入っています。今妊娠中でつわりがありますが、ここに来ると気分が晴れます。娘もここが大好き。子ども同士で遊べて、コミュニケーションが上手になったように感じます。
 

こうたろうくん(5か月)&ママ

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1か月ほど前にこの場所を知り、よく来ています。息子はまだ小さいので、月齢の大きいお兄ちゃんやお姉ちゃんを見ると「こういう風に成長するんだな」と分かります。スタッフのお2人はとても優しくてあたたかいので安心。あせものホームケアなども教えていただけて助かります。なんか、実家に帰ってきたような 気分になれます(笑)。
 

ほっとくつろげる第2のおうち

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やまぼうしの家は、さざんか保育園が運営しています。さざんか保育園の園長・安藤先生にお話を伺いました。「お母さんと赤ちゃんが心からくつろげる“居場所”づくりをしたいと、以前からずっと願っていました。

ここではあくまでも、ママと赤ちゃんが主役。特別なルールはないし、一日の流れも決まっていません。好きなように過ごしてもらいたいと思っています。来る人が毎日違うから、その日その日によってここの雰囲気も変わるんですよ。でも、のんびりゆったりした空気だけはいつも流れています」。

常駐スタッフは2人とも育児経験者です。「心がけているのは、帰るときに“また来ようかな”と思ってもらえる場所にすることです」とスタッフの犬飼さん。「お子さん2人を連れて来てくれたママには、私たちが赤ちゃんを預かって上の子とたっぷり遊んでもらったり、妊婦さんには横になれる空間を作ったり。試行錯誤しながら、心地いい“おうち”づくりを目指していきたいと思っています」。

保育園親子ひろば ~なのはな保育園~

体操やマッサージでリラックス

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次に中区にある、なのはな保育園の親子ひろばにおじゃましました。この日は0歳から1歳半の赤ちゃんが対象。9時半を過ぎたころから、続々とお母さん&赤ちゃんがやってきました。「この近くにお住まいの方が多いので、徒歩で来る方がほとんどです」とひろば担当の保育士・川嶋先生と竹村先生。初参加の親子は5組ほどいましたが、ひろば内の温かな雰囲気に緊張もほぐれたようです。
10組ほどの親子が集まったところで川嶋先生による赤ちゃん体操がスタート。赤ちゃんの発達を促す体操を、お母さんが童謡を歌ったり話しかけたりしながら楽しみます。

30分弱の体操後、11時半までは自由に過ごします。育児で心配なことを相談したり、お母さん同士でおしゃべりしたり。この日は「歯が生えてきました。歯みがきはどうしたら?」と疑問が出ました。ほかのお母さんが「私はガーゼでふきます」「私は何もしていない…(笑)」などとざっくばらんにアドバイス。別の場所では初対面のお母さん同士が意気投合したり、月齢の近い赤ちゃんがお互いに興味を持ち合ったりと、おだやかな空気が流れます。

参加していたママにインタビュー

るなちゃん(9か月)&ママ

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ここに来るのは4回目になります。この広場は参加者の月齢がある程度決まっていて、ママ同士の会話も弾みやすいし育児の悩みも似ているので居心地がいいです。
また、マッサージや子どもとの遊び方を教えてもらえるので家でも取り入れています。 特に先生方が歌う童謡が大好き。
娘だけでなく、私も癒されている感じです。
 

ゆうまくん(8か月)&ママ

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広報で探して、初めて来てみました。息子は8か月ですが、6か月過ぎからいくつかの親子ひろばに参加するように。それぞれに特徴があり、今は自分と息子に合うひろばを探しているところです。また、親子ひろばのいいところは保育園の様子をのぞけるところ。今育休中なので、保育士さんや園の雰囲気を実際に感じて園選びの参考にしています。
 

最後は絵本の読み聞かせ

のんびりおしゃべりを楽しんだ後は、絵本の読み聞かせです。先生がお話を読み始めると、それまでざわついていた赤ちゃんたちも絵本にくぎ付け。この日は「がたんごとんがたんごとん」と「いないいないばぁ」を読んでもらい、みんな満足そう。その後は自然に解散となりますが、相談ごとがあるお母さんは引き続き先生と話をしていました。

担当の先生からメッセージ

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0~1歳半のグループと、1歳半~3歳くらいのグループに分けてそれぞれ月1回ずつ開催しています。昨年より開催回数は減りましたが、内容はそのまま。園でのイベントがあるときはそれに参加してもらって在園児との交流を楽しむこともあります。

基本的な方針は「ママと赤ちゃんがゆっくり過ごせるように」ということ。年齢を区切っているのも、それぞれの年代にあった遊び場を提供したいためです。このような「場」があるということを、たくさんの親子に知ってもらいたいです。

それぞれのお住まいの近くにある保育園親子ひろばを、もっと気軽に利用してもらえればいいなと思います。(ひろば担当・川嶋先生)

取材を終えて

今回2つの「ひろば」を取材しましたが、それぞれにユニークな特徴がありました。

「子育て支援ひろば」と「保育園親子ひろば」と名前は違っていますが、どちらも親子が安心してくつろげる場所という意味では同じです。とはいえ内容は、それぞれの施設のアイデアが盛り込まれていて一律ではありません。自宅から近いひろばに通うのもいいし、いくつか回ってみて自分と相性のいいひろばを見つけるのもいいですね。

そしてひろばは、友達やネットワークを作るのに最適な場所でもあります。ここで気の合う友達ができれば、仲間同士で公園に行ったりどこかへ遊びに出かけたりと楽しみも増えますね。ママも赤ちゃんも新しい交流を始めるきっかけ作りに、積極的に利用してみましょう。

取材・文責/NPO法人はままつ子育てネットワークぴっぴ 鈴木亜希
2011年7月