子育て耳より情報

早めの準備でうまくいく! 赤ちゃんの予防接種

2016年12月27日

赤ちゃんの予防接種をスムーズに進めよう

ワクチンを使ってさまざまな感染症から子どもを守る予防接種。子どもの健康のために欠かせないものですが、ここ数年の間に定期接種の種類や回数が増え、いっそう複雑になりました。
予定の立て方などわかりにくいことも多い予防接種をみんなはどのようにして乗り切っているのでしょうか。実際のスケジュールや、管理の工夫について取材しました。

<1> 1歳半までに「7種19本」の予防接種が必要!

2013年以降ヒブ、小児用肺炎球菌、水ぼうそうが定期接種となり、今年10月からはB型肝炎ワクチンも追加されました。1歳半になるまでに定期接種は7種類19本受けることになります。どんなスケジュールになるのかイメージできないパパ・ママも多いことでしょう。

ここでは2016年12月1日に生まれた赤ちゃんの場合、いつからどの予防接種が受けられるかをモデルスケジュールとしてまとめました。

このペースで受ければ安心!12月1日生まれ赤ちゃんのモデルスケジュール

予防接種モデルスケジュール

※同時接種やワクチン同士の間隔は一例です。

<2> 予防接種の気になること 小児科の先生に聞きました

ころころルーム

これだけの種類と本数がある予防接種。スケジュールを進める中でも、知らないこと、気になることがいろいろ出てきます。そこで、子育て支援ひろば「ころころルーム」(西区)に遊びに来ていたママたちに、どんな疑問があるのか聞いてみたところ、様々なことがあげられました。中でも多く声があがった3つの疑問について、小児科「わんぱくキッズクリニック」(浜松市北区)の野田院長にお答えいただきました。

Q:同時接種は必要ですか? 
A:効率的で安全なのでおすすめ

必要な免疫をできるだけ早く、効率的に獲得するため、日本小児科学会では、有効性と安全性を考慮して同時接種をおすすめしています。組み合わせや本数に制限はありません。
同時接種を行うことで、受診回数を減らすことができ、接種スケジュールが立てやすくなります。副反応が出やすくなったり、特別な副反応が出たりすることもありません。

Q:任意接種は受けた方がいいの?
A:定期接種同様に大切と考えて

定期接種と任意接種、どちらも大切です。定期接種は公費(無料)ですが、任意接種は自己負担です。任意接種のワクチン費用は決して安い金額ではありませんが、その病気にかかってしまうと、重症化したり、重い後遺症が残ってしまったりすることもあります。また子どもが病気にかかると、家計に大きな負担がかかります。通院・入院の医療費だけでなく、それに伴うさまざまな出費や、仕事を休む負担など考えると、ワクチン接種費用よりも高くなってしまいます。

Q:体調不良などでスケジュールが遅れた場合、どうすればいいの?
A:同時接種も利用して早めに接種を

受けるべきワクチンが接種できていない場合やスケジュールに遅れが出始めたら、かかりつけ医と相談の上、同時接種も利用して早めに接種しましょう。定期接種ワクチンも推奨期間を過ぎてしまうと任意接種(自己負担)扱いになります。

早め早めの接種をおすすめします。

わんぱくキッズクリニック野田院長

ワクチン接種の大切な目的は、自分を守るための個人防衛、自分の周りの大切な人を守るための社会防衛です。感染症からお子さんを守るためには、すべての人が接種可能な時期になったら、できるだけ早くワクチン接種することをおすすめしています。
「咳をしているけど受けられる?」「先週、突発疹になったけど、いつから受けられる?」など、分からない時は一人で悩まず、普段の様子をよく知っているかかりつけ医に相談するのが安心です。ワクチン接種に行くときは、母子手帳の確認は必須です。忘れないでくださいね。

<3> 先輩ファミリーの工夫あれこれ

先輩ファミリーはどのような工夫をして数の多いこの時期の予防接種を乗り越えていったのでしょうか。かかりつけ医の決め方や、当日の子どもとの過ごし方、パパへの協力要請など、いろいろなポイントがありました。

1.スケジュール管理 ~かかりつけ医で日程のアドバイスを受けて~

準備や過ごし方

スマホアプリで接種日の管理
予約日を忘れてしまわないように、前日にメールが届くアプリケーションを使っています。(3歳男の子、5か月男の子のママ)

日程に余裕があれば休診日の前日は避ける
体調の変化を考え、できるだけ病院の休診日前日には受けないようにしています。(2歳女の子のママ)

かかりつけ医でスケジュール作り
接種までに情報収集をして、同時接種ができスケジュール管理をアドバイスしてくれる病院に通うようにしました。(1歳1か月女の子のママ)

2.接種当日のコツ ~家でできることは済ませ、病院での作業をラクに~

受診や予防接種がしやすい服装で
当日は脱ぎ着しやすい服装にすることでスムーズに。(2歳女の子のママ)

本数が多い日は病院での作業を少なく
接種前に病院に行くことがあれば問診票を事前にゲットし自宅で記入。当日の体温も家で計ってから病院に行くようにしています。(4歳、1歳4か月男の子のママ)

接種後はいっぱい甘やかせてあげる
受けた後ゆっくり甘えさせてあげたいので、できるだけ平日昼間に接種して、上の子が帰ってくるまでしっかり遊んであげています。(5歳女の子、1歳4か月男の子のママ)

3.共働きファミリーの工夫 ~仕事と園の予定を調整し、早めの接種を~

友働きファミリー編

集団生活なので早めに対策
時短勤務なので就業後でも最終受付に間に合い、予定に沿って進められています。保育園に通っていると感染する確率が高いのかなと思い、インフルエンザワクチンも早めの接種を心がけています。(1歳4か月男の子のママ)

園の予定に合わせて予約
土曜日のほか子どもの行事で仕事を休む日や早めにお迎えに行ける日にできるだけ行くようにしていました。かかりつけ医で母子手帳に次に受ける時期をメモしてくれたので助かりました。(小学生2人のママ)

4.パパの協力 ~一緒に病院に行き、情報も共有しよう~

パパの協力編

小さいうちは荷物持ちだけでも助かる!
首すわり前は赤ちゃんを抱いているだけで大変なので、パパも一緒に来てもらい荷物を持ったり、移動を手伝ったりしてもらいました。(1歳1か月女の子のママ)

パパが行くときはママとのコミュニケーションが不可欠
医師から卵アレルギーがないか質問されましたが、妻から検査の結果を聞いていたので「ありません」と答えられました。副反応が出た場合のことを考えて妻の勤務表をチェックするなど、妻とのコミュニケーションも大事ですね。(1歳5か月女の子のパパ)

取材を終えて

わが家も4歳と1歳の息子がいますが、次男が生まれた際、たった2年半ほどの間なのにワクチンの接種回数が長男の時と変わっていて、私自身戸惑ったことがありました。今回、予防接種についていろいろな方に話を聞きましたが、なるべく早いスケジュール管理とかかりつけ医選びが大きなポイントになるかと思います。最初の一歩を、信頼できるかかりつけ医に手伝ってもらうことで、その後も安心してスケジュールを進めていけるのではないでしょうか。どこに通おうか迷っているという人は、自宅から近い子育て支援ひろばに行けば先輩ママから情報が得られるかもしれませんね。産後は身動きが取りづらくなるので、妊娠中に行くことをおすすめします。
取材を進める中で、「パパに協力してもらったことがある」というご家庭が自分の想像よりも多く、良い意味で驚きました。病院について来てもらうだけでも、子どもの健康状態やかかりつけ医の様子が伝わり、いざという時に役立ちそうです。わが家も近いうちに機会を見つけて、パパに予防接種の立ち会いをお願いしようと思いました。
先生のアドバイスにもあるように、「周りに感染させないようにすること」が最大の「予防策」であると改めて気付きました。子どもたちみんなのために、予防接種と積極的に向き合ってはいかがでしょうか。

取材・文/和久田 南香

取材協力・監修/わんぱくキッズクリニック 野田昌代院長
http://www.wanpaku-kids.net/