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「赤ちゃんが泣きやまない」~泣きへの理解と対処のために~
こんにちは。浜松市健康増進課保健師の加納です。
生まれて間もない赤ちゃんが泣くのは、いろいろな気持ちを伝えるためです。しかし、産後体調が万全でないお母さんにとって、赤ちゃんに泣かれるのは責められているようでつらい、というのもよく聞きます。赤ちゃんのお世話はお母さんだけでなく、周りの大人みんなで分担できるとよいですね。赤ちゃんの泣きの特徴とその対処法は、お世話するすべての人に知っていてほしい内容です。
赤ちゃんは泣くのが仕事です。
- 赤ちゃんは泣くのが仕事、泣いて当たり前です。
- 赤ちゃんが泣いても、誰が悪いわけでもないのです。
- 泣かれてイライラしても、当然のことです。
赤ちゃんの泣きの特徴を知る。
- これまでの研究で、関わり方によらず生後1~2か月に泣きのピークがあることがわかりました。
- そのときの泣きは、何をやっても泣きやまないことが多いこともわかっています。
- ピークが過ぎれば、泣きはだんだん収まってきます。
無理に泣きやませようと・・・
- 泣かれてカッとなって、無理に泣きやませようと激しく揺さぶってしまうことがあります。
- それで泣きやんでも、脳にダメージをきたして泣きやんでいるだけなのです。
揺さぶりによる乳幼児への影響
赤ちゃんの頭の中はとてももろいので、激しく揺さぶると重大な後遺症が残る可能性があります。たとえば将来的に・・・
最悪の場合は死に至ることもあります。
赤ちゃんの泣きへの対処法
赤ちゃんは泣くことで、してほしいことや気持ちを伝えます。生理的な欲求(おなかがすいた、おむつがぬれて不快、暑い・寒いなど)から泣くことや、「抱っこ」「かまって」「甘えたい」という気持ちを訴えるために泣くことがあります。まず赤ちゃんが欲しがっていると思うものを確かめてみましょう。
赤ちゃんが暑がっていないかなど、思いつくものを確かめてみましょう。また、体調が悪くないか確認しましょう。高熱が出ていたり、心配であれば、医療機関を受診しましょう。
次に、たとえば赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいたときの状態を思い出させてあげましょう。
- おくるみで包んであげる
- 「シー」という音を聞かせる
- ビニールをクシャクシャさせる
その他に、ドライブに行くなど心地よい振動で泣きやむこともあります。いろいろ試してみましょう。
どうしても赤ちゃんが泣きやまないとき
何をしても泣きやまずに、イライラすることもあるかもしれません。でも、その感情を赤ちゃんにぶつけることは決してしないでください。まずは、自分をリラックスさせましょう。
- 何度か深呼吸する
- 誰かと話す
- お茶を飲む など
対応に悩むことがあれば各区役所健康づくり課、保健センターなどの育児相談やかかりつけ医に相談してみましょう。
(参考)
- 厚生労働省広報啓発DVD「赤ちゃんが泣きやまない~泣きへの対処と理解のために~」
- 母子健康手帳副読本(母子衛生研究会)
文/浜松市保健師 加納