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妊娠・出産・育児を経験するすべてのお母さんに知っておいてほしいこと 助産師たちのつぶやき

助産師たちのつぶやき

こんにちは、日差しが強い毎日が続いていますね。今年はいつもより梅雨が短く、あっという間に夏が到来したように思います。水分と休息をしっかりとって、体調に気を付けて過ごしてくださいね。

さて、これまで私が助産師として働く中で、妊婦健診、出産、出産後の入院中、NICUなど、様々な場面でお母さんたちと関わる機会がありました。まずはその中で印象に残った、あるお母さんのお話をさせて頂きたいと思います。

先日1か月健診で当院を受診したお母さんのお話です。当院では、出産後の健診は2週間健診と1か月健診を行っています。2週間健診はバースセンターで助産師による授乳・育児相談などを行っており、1か月健診は産婦人科外来で医師の診察と助産師による保健指導を行っています。

その方は1か月健診で、「赤ちゃんをかわいいと思う気持ちはあるけれど、上の子の育児や家事に追われ、休む時間がなくしんどい」という気持ちを涙ながらにお話してくれました。その際に、「お産を取り上げてくれた○○さんに会って話を聞いてもらいたい。それだけでも気持ちが落ち着くと思う。」と言っていました。それを聞いたとき、お母さんにとってその助産師は話を聞いてもらえるだけで助けになる存在なのだと知り、また全てのお母さんにそのような助産師の存在があるといいなと思いました。

私が助産師を目指したのは、看護学生時代の実習で、育児が思うようにいかず悩むお母さんに出会ったことがきっかけです。そのお母さんは、授乳が思うようにいかずに悩んでいました。お話を聞いていくと、その悩みの原因はお産までさかのぼり、「お産が緊急帝王切開になってしまったから。そして緊急帝王切開になったのは自分のせいだ」という思いを抱いていました。その気持ちが誰にも言えず、一人で抱えてしまっていたのです。

就職して様々なお母さんたちと関わる中で、一人で思いを抱え自分を責めてしまう頑張り屋さんのお母さんがたくさんいると感じます。核家族化が進みサポート少ないことや、女性の社会進出なども影響していると思います。

まず、育児はお母さん一人でできるものではありません。周囲の力を最大限に頼って、お母さんも休息をとりながら育児をしてほしいと思います。しかし、家庭の事情で夫や家族を頼ることができないやむを得ない状況もあります。そんなときには、産後ケア事業や浜松市であればはますくヘルパーなど、社会資源も利用することができます。なにそれ?と思った方は、健診やお産の入院の時などにぜひ聞いてみてください。またすぐには利用しなくても、そのようなサポートがあることを知っておくだけで、困ったときの助けになるかもしれません。

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そして私が出会った1か月健診のお母さんのように、助産師に話を聞いてもらいたいというだけでも大丈夫です。当院には出産後の健診以外にも母乳外来があり、授乳や育児の相談をすることができます。またすぐに外来に受診しなくても、電話で相談に乗ることもできます。どうしよう、辛い、と思ったときには、一人で抱え込まずに助けを求めてくださいね。

お産後のお母さんは、命がけで出産しその疲れがある中で、初めての育児が始まります。経産婦さんであっても、上の子がいる中での赤ちゃんの育児は初めての経験です。様々な悩みにぶつかり、思うようにいかないことはたくさんあると思います。赤ちゃんが優先になり、自分の身体と心が置いて行かれるような気持ちになることもあるかもしれません。そんな中で、助けを求める場所がたくさんあることをぜひ知っておいてほしいです。そしてその中に、お産で関わった助産師の存在があると幸いです。

文/浜松医療センター 助産師 鈴木涼子

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