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妊娠中の食事・貧血編 助産師たちのつぶやき

野菜みなさんこんにちは。最近朝・晩が涼しくなり、少しずつ過ごしやすい季節になってきましたね。今日はみなさんに貧血と食事についてお話をしたいと思います。貧血はみなさん比較的聞いたことのある言葉だと思います。妊婦健診や母親学級で貧血について病院の医師や助産師から説明を受けられた方もいるかもしれません。おなかの中の赤ちゃんは、自分の血液を造るために必要な鉄分をお母さんの胎盤を通してもらっています。お母さんは赤ちゃんの発育のために多くの鉄を赤ちゃんへ供給する必要があり、体の血液量や赤血球が増えることで鉄分の需要が増え、妊婦さんは鉄欠乏性貧血になりやすくなります。多くは無症状ですが、貧血が重篤になると母体や胎児への影響があるとされています。そのため、妊婦健診で初期と後期に採血を行い、貧血の程度を調べています。

妊婦さんの場合、「ヘモグロビンが11.0g/dl以下」を貧血としています。赤ちゃんへ鉄分を供給する妊婦さんは鉄分を積極的にとる必要があるとされています。しかし、鉄分を多く含んだものといっても、みなさんなかなか思いつかないと思います。私も最初はほうれん草やレバー位しか思いつきませんでしたし、レバーなどは苦手な人も多いかと思います。妊婦さんの鉄分推奨量は1日約20mgと言われていますが、これをほうれん草でとろうとすると1日約1kg!!のほうれん草を食べる必要があります。それはとても難しいことなので、普段の食事から少しずつ鉄分をとるための工夫をお伝えしたいと思います。

(1)3食バランスよくしっかりと食べる
食事内容が偏ると、そこから得る栄養も偏りがちになります。主食(ご飯・パン・麺)・主菜(肉・魚・卵)・副菜(いも・野菜・海藻など)が整った食事をとりましょう。つわりがひどい時は無理せず、食べられるものを食べてください。

(2)鉄分の入った食材をとる
ほうれん草やレバーの他に、あさりや血合いの多い魚・大豆・緑黄色野菜・切干大根・ひじきなどの海藻・赤身の多い肉にも鉄分は比較的多く含まれています。ひじきや切干大根の煮物、切干大根をゆでてドレッシングで和えたサラダなどを献立の1品に加えてもいいかもしれません。お惣菜を買う時に、参考にしてみてもいいですね。

(3)鉄分の吸収利用をよくするものを一緒にとる
ビタミンCは鉄分の吸収をよくすると言われています。ビタミンCを多く含む食材としてじゃがいもやピーマンなどの野菜、ゆずやオレンジなどの果物にも多く含まれています。朝食の献立に目玉焼き・ほうれん草ソテー・オレンジジュースなどでもいいかもしれません。

このように少しずつ普段の食事から気を付けることで鉄分をとりやすくなりますが、妊婦さんの中には仕事をしている・上の子の世話が大変など、全てを取り入れることが難しい人もいると思います。食事をとることが辛いものになっては、妊娠生活も辛くなってしまうかもしれません。赤ちゃんのことを考えてお母さんが色々頑張っていることはおなかの赤ちゃんに必ず伝わっています。自分の生活スタイルに合わせて、できることから取り入れてみてくださいね。

文/浜松医療センター 助産師 西野有麻里

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