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授乳中の赤ちゃんへの接し方

あるお母さんから、こんな相談を受けたことがあります。「うちの子、目を合わせてくれないの。」お母さんの話をよく聞いてみると、授乳中はお母さんの‘スマホタイム’だという事が分かりました。

授乳

赤ちゃんはおっぱいを吸いながら、人と目を合わせる、反応をし合う、欲求に答えてくれる安心感が、人との関わりの基礎を形成すると言われています。そして、おっぱいにトラブルがあるとき、出が悪い時、味がおかしくなっている時、色々なサインを出してくれます。

言葉の話せない赤ちゃんには記憶がないとお思いの方も多いと思いますが、言葉を話し出した途端に、乳児期の話を始める子もいます。我が子もそうでした。1歳になる前、よく熱を出してミッキーの柄の氷枕をよく使いました。そして、2歳前に上手にお話が出来るようになると「ママ、ミッキーの氷枕どこ?」と聞くのです。私は、その時ハッとした気持ちになりました。赤ちゃんは何も分からない、何も覚えていない存在ではないのだということに気付きました。子供の記憶力には驚かされることがたくさんあります。私たち大人が忘れてしまっている、ささいな出来事でも鮮明に覚えていることがあります。赤ちゃんは、自分が泣いたとき、困った時、嬉しい時に対応してくれたお母さんの反応を覚えているのです。

スマートホンが普及し、陣痛の間隔を計測したり、授乳時間を計るものなど、とても便利なアプリが増えていると聞きます。私たち助産師は、正確な数字よりも、自分の体の感覚や赤ちゃんの反応をより大切にして欲しいと願っています。その感覚こそが、母親になった醍醐味だと思うのです。言葉を発しない、赤ちゃんへ思いを巡らせ、試行錯誤することは、一人の女性として人間として成長させてくれるのです。昔から、子どもに成長させられるという言葉をよく聞きますが、育児をしてみて、自分の未熟さを実感させてくれるのが子供です。子育ては地道で、人から評価されることはほとんどありません。そのストレスも強く感じる方も多いと思います。忙しい家事と育児の合間に人との繋がりを持ちたいと感じるのは当然の事と思います。しかし、子どもが自分のおっぱいを吸ってくれる期間は限られていて、長い人生から見るとほんの一瞬です。その時間をどうか大切にして欲しいものです。

文/助産師 高木

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