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おっぱいについて 助産師たちのつぶやき

助産師たちのつぶやきじめじめとした梅雨の季節もようやく終わりに近づき、夏空がまぶしく感じられる頃となりました。妊婦さん達にとってはより暑く感じられ過ごしにくい季節かと思います。こまめな水分摂取をこころがけ、体調を崩されないよう気を付けて下さいね。

さて、今回はおっぱいについてのお話をさせていただきたいなと思います。皆さん出産後の赤ちゃんの栄養方法について、「母乳で育てて行きたいな」や「ミルクも併用していきたいな」など、いろいろ考えられていることと思います。どんな方法であれそれぞれの家庭の事情やお母さんの思いにあった方法で楽しく育児を進めていけるといいなと思っています。私は昨年の4月に助産師1年生として医療センターに就職し、これまでお産を終えられたお母さんと赤ちゃんの授乳のお手伝いもさせて頂きました。お産を終えた後初めての授乳のお手伝いをさせて頂く時、「おっぱい、出てなくてごめんね」「まだおっぱい出てないのに吸わせるのは可哀そう」こんな言葉をお母さん達から耳にすることがよくあります。妊娠中の方も自分のおっぱいが本当に出るようになるのか不安に感じられている方も多いのではないのでしょうか。

そんなお母さん達の不安を払拭するべく、おっぱいが出るようになるメカニズムについて簡単にお話します。妊娠中から身体のなかでは少しずつおっぱいを作り出すための準備が始まります。乳汁としてたくさん分泌してこないのは、胎盤から放出されるホルモンがストップをかけている為です。お産が終わり胎盤が剥がれるとそのストップが外れて少しずつ乳汁が分泌され始めるようになっていきます。しかし、お産後すぐ、2~3日ほどはお母さんたちが思い描いていたようにはなかなかおっぱいが出ないかもしれません。おっぱいがまだ出ていないのに何故赤ちゃん達に吸ってもらうのか。それは赤ちゃんがおっぱいに吸い付く刺激がお母さんの脳に伝わり、より乳汁の分泌を促すプロラクチンやオキシトシンと呼ばれるホルモンが分泌されるようになるためです。このオキシトシンというホルモンは幸せホルモンとも呼ばれ、愛情を高める働きや産後のお母さんの子宮の回復を助ける働きも併せ持っています。

授乳

また、授乳を通して赤ちゃんとたくさん触れ合うことで信頼関係も構築されていきます。このようにお母さんの身体は妊娠中から少しずつ確実に準備をし、赤ちゃんにたくさん吸ってもらうのを待っています。赤ちゃん自身もお産後すぐには乳汁がたくさんは分泌されないこと、自分の吸い付く刺激がお母さんの母乳の分泌を助けていることを分かっていて、母乳が出ていなくてもおっぱいに吸い付いてくれます。ですので、産後すぐに母乳が出ていなくても赤ちゃんに申し訳ないと感じる必要は全くありません。むしろリラックスした気持ちで共に出産を乗り越えた愛しい赤ちゃんとのおっぱいタイムを楽しんでください。

妊娠中からお母さんの身体の中では自然に準備が始まっていると言いましたが、妊娠中にお母さん自身にやって頂けるおっぱいの準備がもう一つあります!それはおっぱいを赤ちゃんが吸い付きやすい状態に整えておいてあげることです。おっぱいの色が変わっている乳輪のあたりを親指と人差し指で軽くつまみマッサージをすることで軟らかくなり、赤ちゃんが吸い付きやすくなります。正期産期に入ったお母さんにはお腹の収縮を起こす作用もありお産の準備にもなるので特におすすめします。しかし、医師に切迫早産気味で安静にした方が良いと言われている方、まだ週数が若いお母さん達はお腹の張りが増えてしまうことがあるので、医師に相談してから行うようにしてください。

私たち助産師も精一杯お手伝いさせて頂きたいと思っていますので、入院中不安なことなどがあったら遠慮なく声をかけて下さい。

文/浜松医療センター助産師 黒柳詩歩

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