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親子健康手帳(母子健康手帳)を普段から持っていますか 助産師たちのつぶやき
9月にもなると朝晩涼しい時間も増えてきましたが、まだまだ暑い日は続いていますね。猛暑の夏であったこともあり、夏の疲れも残っていることと思います。みなさん体調はいかがですか。9月といえば、「防災の日」があります。私の小さい頃は防災頭巾をかぶって母と一緒に家まで歩いて帰る日、くらいのイメージでした。最近は防災への意識も昔に比べて高まっており、地震臨時情報も発令されたことから、ますます「備え」への意識が高まっています。私も自分の防災リュックの見直しを数年ぶりに行いましたし、普段から準備をしていかないといけないなと改めて感じています。
さて普段からの準備という点で、今回は親子健康手帳(母子健康手帳 以下、母子手帳)のことについてみなさんにお伝えしようと思います。みなさんは普段から母子手帳を持ち歩いていますか?母子手帳は妊娠の届け出をするともらえる冊子で、妊娠中から産後健診の結果や、出生後のお子さんの予防接種・健診の結果が記入されています。私には2人の子を持つ妹がいるのですが、助産師である姉の私から言われて、妊娠中に出かける際のバックの中にはいつも母子手帳が入っていました。持ち歩いている人がほとんどかもしれませんが、あるサイトがとったアンケートでは「いつも母子手帳を持ち歩いている人の割合は全体の50%」という結果も出ています。
母子手帳にはそのお母さんの普段の体調や前回のお産がどのような経過だったかを自分で記入する欄があり、今回の妊婦健診の結果も記載されています。またそれを見ると妊婦さんが普段どの病院にかかっているかも分かります。もし急に体調を崩した時、かかりつけではない医療機関を緊急で受診した時など、受診した病院のスタッフが、その人がどんな妊婦さんなのかを知る手がかりになります。週数によってはお腹がそこまで大きくなく、見た目では妊婦さんと分からないけれど、母子手帳があることで妊婦さんであることが分かり、産婦人科の医師や助産師が素早く対応できることもあります。そういった意味でも母子手帳の中身を記入しておくこと、普段から持ち歩くことはとても大切なことだと感じています。
まだ周りに知られたくない週数という場合もあるかもしれませんが、最近は母子手帳の表紙をかわいく自分でアレンジしたり、素敵なケースに入れている人もよく目にします。母子手帳は、自分と赤ちゃんを守る、『持ち歩ける大切なカルテ』です。普段からぜひ持ち歩いてくださいね。
文/浜松医療センター周産期センター 助産師 西野有麻里