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妊娠中の冷えについて 助産師たちのつぶやき
5月も後半となり初夏の訪れを感じる時期となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は妊婦さんの冷えについてお話しします。
「これから暑くなる時期なのに冷え?」と思う方もいらっしゃると思いますが、今の時期は一日の中で寒暖差が激しいことや冷房をつけ始める施設も出てくることから、体を冷やしやすい時期ともいえます。また、日本人女性の半分は冷え性と言われていることや妊娠によりホルモンバランスが変化することで冷えやすくなると言われています。
では、なぜ妊婦さんが冷えに注意する必要があるのでしょうか。冷えると体内の熱を逃がさないように血管を収縮し血流を悪化させるため、それにより様々なトラブルにつながります。主にお腹の張りや肩こり、腰痛、便秘、脚がむくむ・つるなどの症状が起こりやすくなります。妊娠中だけでなく分娩時や産後でも冷えは大敵となるので、妊娠中から意識する必要があります。
そこで、妊娠中の冷えに対してできる予防や対策についてご紹介します。
サンダルを避け、靴下をはく
暖かくなると、どうしてもサンダルをはきたくなりますが、足先や足首のあたりは特に冷えに注意が必要なため、靴下をはき、足を温めながら過ごしましょう。もちろんおしゃれも捨てがたいですが、おなかで足元が見にくくなることによる転倒を予防する意味でも、妊娠中のサンダルはできるだけ避けましょう。
羽織れるものを持ち歩く
妊婦さんは暑がり・汗っかきになりがちなため、薄着になる方も多いです。暖かい場所や時間帯なら良いですが今は室内や夜などによって肌寒く感じることもあるため、調節できるように薄い羽織りを持ち歩けると安心です。
体を温める食事を摂る
内側からの対策も大切になってくるため、冷たいものの一気飲みは避け、常温に近いものを飲むことや体を温める効果のある食材を使った料理を食べることも効果があります。
- 体を温める食材→根野菜、発酵食品、タンパク質、ミネラルなど
少しではありますが、妊婦さんの冷えについて紹介しました。今回お話しした冷えについては、妊婦さんだけでなくすべての女性に対して当てはまることでもあります。季節の変わり目で少しずつ暑さを感じるようになるこの時期は、体調を崩しやすい時期でもあります。ぜひ冷えに注意して、元気にお過ごしください。
文/浜松医療センター周産期センター 助産師 石川怜奈