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立ち会い出産について 助産師たちのつぶやき

助産師たちのつぶやきあっという間に春が過ぎ去り、じめじめとした梅雨の季節となりました。雨が降る低気圧の日はお産が多いなんていう迷信もありますよね。雨の多い季節だからこそ、今月はたくさんのお産に出会えるだろうかとついつい考えてしまいます。

さて今回は、立ち会い出産について書こうと思います。私が助産学校の学生だったころ、あるご家族の立ち会い出産がとても印象的でした。その方は3回目の出産で、旦那さん、小学生と3~4歳くらいのお兄ちゃん2人の立ち会いを希望していました。入院してすぐはそれほど陣痛も痛くなく、お子さん達と一緒に歩いたり、お産に効くツボを一緒にマッサージしたり、家族4人で和気あいあいと過ごされていました。しかし、さすが3人目、お昼すぎに急にお産がすすみ、バタバタと準備をして分娩室へ移動することになりました。そんな時私に、下のお兄ちゃんが、お母さんが脱いだ靴を抱きしめながら、目に涙をためて「ママは…?」と、声をかけてきました。慌ただしい雰囲気の中取り残され、さぞ不安だったことでしょう。それでも決して泣かずにお母さんの心配をしていた姿に、この子が“お兄ちゃん”として成長できた瞬間を感じました。その後、お兄ちゃん2人も分娩室に入り、「ママ、頑張って」と一緒に応援しながら、無事3人目のお子さんを迎えることができました。心配そうにお母さんを見守る姿や、興味津々で産まれたばかりの赤ちゃんを見ていたお兄ちゃん2人の様子が今でも思い出されます。そんなお兄ちゃんたちの姿に、学生だった私も、立ち会い出産って素敵だなと感じたことを覚えています。

もちろん、必ず立ち会いすべきというわけではありません。しかし、これから出産を迎える方、立ち会い出産というものを選択肢のひとつとして、ご家族と考えてみてはいかがでしょうか。お母さんにとっても、私たち助産師にとっても、ご家族のサポートは大きな力になります。

また、立ち会い出産を希望されるときは、ご家族に何をしてほしいか、事前に話をしておくことをおすすめします。陣痛が始まった段階からご家族にできることはたくさんあります。腰や肩をマッサージしたり、手をにぎってあげたり、呼吸法を一緒におこなったり、水分や食事をとれるよう手伝ったり、色々なサポートの仕方があります。私が紹介したお産のように、上のお子さんが立ち会われるときは、お子さんにできることも一緒に考えてみるといいかもしれませんね。私たち助産師もどんなことができるか一緒に考えますので、気軽に相談してください。それぞれのご家族らしいお産で、新しい家族を迎えられるといいですね。

文/浜松医療センター 助産師 長屋里穂

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