子連れでおでかけ
子育てのヒント
特集記事
子育てのヒントを検索
子どもの見る力を育てよう(7)机の上のボール遊びが、子どもの「見る・動く・考える」を育てる

おうちにある机とボール、紙コップで、今日からすぐ始められる遊びをご紹介します。「ただのボール転がし」に見えて、実は学びや運動の土台づくりにつながる、奥深いエクササイズです。
やり方はとってもシンプル
- 長机の片端から、大人がボールを転がす
- 反対側に立った子どもが、転がってくるボールをキャッチ
- キャッチしたボールを紙コップに入れる
たったこれだけ!でも慣れてきたら、こんなアレンジを加えてみてください。
- 赤いボールは右手のコップ、青いボールは左手のコップ、というように色でルールを作る
- 「1回バウンドしてから取る」など、ちょっとした条件を追加する
- 転がすスピードを変えたり、フェイントを入れたりする
少し難しいくらいがちょうどいい刺激になります。
なぜこの遊びが「土台づくり」になるの?
この遊びでは、子どもが自然と3つのことを同時にやっています。

- 転がるボールを目で追う(追視・両眼の使い方)
- タイミングよく手を出す(視覚と体の連動)
- 色や指示を聞いて判断する(記憶・集中・切り替え)
この3つが組み合わさることで、日常生活・勉強・スポーツに直結する力が育まれます。
たとえば、音読やノートへの書き写しが苦手なお子さんは、「動くものを目で追う力」が関係していることがあります。この遊びを繰り返すことで、その基礎となる視覚機能を楽しみながら鍛えることができます。
「集中が続きにくい」「よく物を落とす」「不器用さが気になる」そんなお子さんにも、ぜひ試してみてほしい遊びです。
「相手と一緒にやる」ことで、対人関係の力も育つ
このボール遊びは、必ず誰かと向き合ってやる遊びです。その「向き合う」という構造自体が、対人関係の土台を自然に育ててくれます。
ボールを転がす側は、「相手がキャッチしやすいかな?」と相手の立場を考える必要があります。受け取る側は、「ありがとう」「もう少しゆっくり転がして」と気持ちや要望を言葉にする経験を積みます。このやり取りの積み重ねが、相手を思いやる力・自分の気持ちを伝える力へとつながっていきます。
また、ルールを共有しながら遊ぶ中で、「自分だけ楽しければいい」ではなく、相手と一緒に楽しむという感覚が自然と身につきます。「今の速さはどうだった?」「次はもっと難しくしてみよう」そんな会話を通じて、協調性やコミュニケーション力の芽が育まれていきます。
きょうだいや友だちと一緒に遊ぶ場合は、さらに効果的です。勝ち負けのないこの遊びは、誰かと競うのではなく「一緒にうまくなっていく」喜びを味わえるので、友だち関係の構築にも自然とつながっていきます
何歳から楽しめる?
お子さんの年齢に合わせて、難易度を調整してあげてください。
2〜3歳は大きくて軽いボールで転がし合うだけでOK。
4〜5歳になったら紙コップに入れる動作や色分けを取り入れてみましょう。
小学生以降は複雑なルールを加えたり、2個同時に転がすなど二重課題にも挑戦できます。
年齢はあくまで目安。「楽しめるかどうか」を一番の基準にしてください。
いちばんの効果は、一緒に笑えること
「取れたね!」「惜しい〜!」
そのたった一言のやり取りが、子どもの自己肯定感と安心感を育てます。実は、学習や運動の土台は「楽しい遊び」の中で一番よく育つのです。
特別な道具は何もいりません。今日から、机の上でコロコロと。遊びの中に、子どもの未来の力が隠れています。



