知らない人が大勢いる場所に行くと離れません。どうしたらいいですか。
人見知り・場所見知りで親から離れない場合、どうすればいい?
いつもと違えば不安や危険を感じるもの
人見知りは当たり前にあることと思っても、その様子が激しく感じられると心配になりますね。
人見知りについて考えるときにまず必要なことは、人間はいつもと同じ状況で安心を感じ、いつもと違う状況では不安や危険を感じるものだということです。子どもの場合、1歳台では知らない人や動物などに接するときの不安や違和感の解消のために保護者の顔をのぞき込む「社会的参照」という行動をとります。2歳を過ぎるとそれが『人見知り』や『場所見知り』になりますが、これらはコミュニケーションや愛着、感情コントロールの発達の過程で必要なことです。
その他の理由として、おうちの人と「一緒にいたい、独り占めしたい」という思いも強まる時期であるため、他の人をおうちの人に寄せ付けないという行動であることもあります。
理由は毎回同じであったり異なっていたりしますし、自分でも言葉でうまく表現できないことから泣いたり甘えたりすることもありますが、これらはすべて心の成長の証です。
まずは子どもの気持ちを受け止め、抱きしめてあげよう
『人見知り』や『場所見知り』について、基本的にはぎゅっと抱きしめてあげることが重要ですが、あらわれが激しいと感じられるときにどのように関われば良いのか戸惑われる方もいるでしょう。そのような時は、次のポイントを参考にしてみてください。
1.出掛ける前に予告をする
「これからどこに行くのか、どんな場所なのか、誰に会うのか、どんな人たちがいるのか、何をするのか」等を説明しておきましょう。説明をしておくことで、これからどんなことが起きるのかがイメージしやすくなります。出掛ける場所への不安ではなく、期待を高めてみてください。
2.褒める
おうちの人から離れられなくても、その場所に行けたこと等の「できた」ことに注目をし、たくさん認めてあげましょう。できたことが成功体験となり、子どもの自信となっていきます。
3.ひと息つく
子どもは、自分の気持ちをコントロールする練習をしているところです。うまくいかない時があっても、「まぁいいか」とひと休みしましょう。また、おうちの人も子どもと一緒に頑張っている自分を褒めて、子どもと一緒にひと休みしましょう。
子ども一人ひとりの成長ペースを大切にし、子どもにとって新しく出会う人・場所に自ら進んで行けるよう、子どもの気持ちを受け止めたり、寄り添ったりしながら関わっていきましょう。
最初は泣いてばかりでも、いろいろな人や場所になれる練習として、徐々に慣れていけると良いですね。子育て支援ひろばなどを利用しませんか。