乳腺炎で辛い思いをしました。繰り返さないよう予防するためには、どうしたらいいですか?
乳腺炎を予防するには?
乳汁を溜めないこと、細菌が入らないようにすることに注意
乳腺炎になる理由は大きく分けて2つあります。
- 乳汁うっ滞(乳汁が溜まってしまう状態)からおこります。
授乳の間隔が空きすぎたり、母乳が作られる量より赤ちゃんが吸い取る量が少なかったりしておっぱいが残ってしまう事が続くと、乳房の一部がしこり状に固くなってしまいます。脂質が多い物や甘い物を食べ過ぎると、乳汁の中の脂肪分も増えてしまい、乳管が詰まりやすくなるとも言われています。
ただ、母乳の栄養成分にお母さんの食べたものはほとんど影響しないとも言われているので、あまり制限しようとせず、バランスのよい食事をすることが大切だと言えます。甘い物が食べたくなるときは、ストレスの多いときではないでしょうか。その場合はそのストレスを解消することが必要でしょう。
その他に乳管がつまる理由としては、赤ちゃんの吸いつき方が浅かったり歪んでいたり、きついブラジャーやショルダーバックのヒモなどで乳房の一部が圧迫されることで母乳の流れが悪くなっていることも考えられます。
初めはしこり状になるだけですが、その部分に炎症を起こしてしまうと、赤くなったり痛みを伴うようになり、悪寒を伴う高熱が出ることもあります。それが進行してしまうと化膿してしまうことがあります。 - 乳頭に傷ができてしまい、そこから細菌が入ってしまうことでおこります。
以下のような症状があります。- 乳房の一部にしこり、発赤、腫れ、圧痛、熱感
- 細菌感染まで起こしてしまうと、発熱、悪寒、体の痛みなど風邪のときのような症状
授乳の回数を増やし、栄養バランスやストレス等にも気を付けて
まずはいつもより授乳の回数を増やしてみましょう。しこりができてしまうと気になってしこりを揉んでみたりしがちですが、強い刺激は乳腺を傷つけてしまったり、その刺激で益々分泌量が増えてしまうこともある為、そっと手の平をあてる程度にしましょう。授乳してもしこりが取れないようなら搾乳してもいいですね。赤くなったり、痛みがあったりするときは冷やすのも有効です。それでも症状が変わらなければ、助産師の母乳ケア(有料)を受け、しこりの軽減をはかりましょう。
授乳中は水分摂取を十分にすることも大切です。授乳のたびにコップ一杯の水や麦茶など、ノンカフェインのものを飲みましょう。また、脂肪分が多い食事に偏らないよう注意しましょう。過剰に制限する必要はありませんので、バランスのよい食事を心がけましょう。
疲れがたまっていたり、ストレスを強く感じていたりすると、甘い物が食べたくなる人も多いので、そのことを自覚して疲れやストレスを解消することも忘れないでくださいね。
また、赤ちゃんの吸いつき方が浅くなったり歪んでいないかを確認しましょう。痛みがあるときは浅飲みや歪み飲みをしていることがあります。そうすると、乳頭に傷ができやすくなります。赤ちゃんの吸いつき方を見直すことは、乳管の詰まりを予防するだけでなく、乳頭に傷を作るのも防ぐことに繋がります。傷ができても、痛みがそれほどなければそのまま授乳しても問題はありませんが、乳頭の清潔を心がけましょう。母乳パッドも授乳のたびに交換するようにしましょう。
乳腺炎になると痛くて辛いようです。心配な場合は、医師・助産師・保健師などの専門家に相談すると安心です。