声はよく出ていますが、まだ言葉を話しません。言葉の発達を促すために親がしてあげられることは、何かありますか?
まだ話さない頃から、ことばの発達のためにできることは?
まだことばを話さない時期のかかわりが大切
ことばは、ある日、急に話せるようになるものではありません。ことばを使う力は、ことばのない時期から育ちます。ことばのない時期に、親子で楽しくコミュニケーションできることが、その後のことばを育てます。「聞いてあげる」と「声を掛けてあげる」のセットが大事です。ことばの豊かな発達のために、今日から出来ることをしていきましょう。
気持ちや実感を大切にして、たくさんコミュニケーションしよう
ことばの発達のために大切なことは、次の4つです。
- 自分の気持ちや考え、伝えたい気持ちが育っていること
「聞いて!」という気持ちが、ことばの種です。大好きなお父さんお母さんに、「見てほしい」「聞いてほしい」「一緒に遊んでほしい」と思う気持ちを育てましょう。ことばのない時期から、お子さんの心の中には、いろんなワクワクがありますよ。お子さんが好きなこと、おもしろいと思うことを発見して、一緒に楽しい時間を過ごしてくださいね。 - 受け止めてもらえた!わかってもらえた!という体験
「うんうん、わかったよ」「ああ、こうしたいんだね」「ほんとだ!面白いね!」と受け止めてもらって、「分かってもらえた!」「伝わった!」と感じられると、心の中のことばの種が芽を出します。一緒に笑える時間がことばを育てます。 一緒に動いて、同じものを見て、ニッコリ顔を合わせ「うんうん」とうなずいてあげましょう。声やことば、行動を真似してあげましょう。行動をことばにしてあげましょう。そんな反応をしてあげると、子どもは「よく見てくれているんだ」「よく聞いてくれているんだ」と嬉しくなって、発信(ことば)が増えていきますよ。 - 実感があること
テレビや写真で見たことのある「リンゴ」と、触って食べたおいしい「リンゴ」では、同じ「リンゴ」ということばでも、心と頭の中のワクワクが違います。子どもは、毎日のいろいろな体験を通して感覚と気持ちを育てます。それがことばとつながってくると、豊かなことばを使える子どもになります。ことばを教えたり訓練したりするよりも、遊びと生活の中で自然にことばを添えてあげましょう。 - コミュニケーションすることが楽しいこと
自分の話を聞いてもらって、人の話も聞く、それがコミュニケーションですね。そんなことばのキャッチボールを楽しめると、ことばはぐんぐん豊かになっていきます。ことばのない時期でも、子どもと見つめ合い、笑い合い、泣いたら慰めてあげて、たくさんのコミュニケーションをしていきましょう。
ことばが出ない赤ちゃんに、どのように声掛けをすればよいか戸惑う人もいるかもしれませんが、赤ちゃんがことばを発するためには、ことばが無いころからたくさんことばをかけてもらうことがとても大切です。
皆さんが持っている「はますくファイル」には、発達の目安が載っています。多少の個人差はありますが、参考にしてみてください。