発達障害は遺伝するのでしょうか?
発達障害は遺伝するのか、教えて
特定の遺伝子のみが発達障害を引き起こしているのではない
発達障害に関係のある遺伝子(原因遺伝子)は、ゲノム研究によって徐々に明らかにされつつあります。しかし、いまのところは特定の遺伝子のみが発達障害を引き起こしているのではなく、いくつかの遺伝子の特徴が集まっていることと、遺伝子だけの問題ではなく環境要因も加わって症状が表れていると考えられています。
発達障害のあるお子さんの困りごとは生活上のいろいろな場面で起こるため、何か一つのことが原因、と特定することはできません。「発達障害は遺伝する病気ではない」が、「遺伝子の関わりは強く」、「環境の影響も受ける」ということになります。
暮らしやすくするための対応方法を学ぼう
まだ研究中で解明されていないことも多いため、何か一つのことに原因を突きとめようとするより、お子さんの今困っていることへの対応方法を学んだり、大人が環境調整をしたりすることで、お子さんも周囲も安定して暮らしやすくなることが期待できます。
逆にお子さんの特性を理解できないままに困った行動を叱ったり、力づくで大人の言うことを聞かせようとしたりということを繰り返すと、心に傷を負ってしまったり、別の問題が起こってきたりすることがあります。
早い時期からお子さんに合った支援を受けることで、そのようなことを防ぐことができます。気になることがあるようでしたら早めに専門機関に相談されることをおすすめします。
発達についての相談窓口では、専門家に相談ができます。不安を抱え込まずに、気軽に利用してください。