大人の言っていることがわかっているかどうか、どんな時にわかりますか?
言ったことがわかっているかどうか、どのように判断すればいいの?
言葉や言葉以外の手がかりから判断している
子どもは言葉以外にも手がかりをたくさん使って状況を理解し、コミュニケーションをとっています。
状況を見て判断している場合
例えば- テーブルにお茶碗を並べ始めたら子どもが自分の席に座ろうとする。
- お母さんがお化粧したり外出時のカバンを持ったりと仕度する様子を見て、子どもが玄関の方へ行って待っている。
- おやつの袋がガサガサいう音を聞いて(ちょうだいと)手を出す。
言葉だけで理解している場合
例えば- 「ゴミ箱にポイしてきて」と言う時にゴミ箱を見たり指差しで示したりしないで行動できる。
- 「ちょうだい」と言うと身振り手振りがなくても持っているものを渡せる。
- 「お出かけするよ」「公園行くよ」などの言葉だけでくつを履こうとする。
聴力など気になることがあれば専門家に相談して
言葉だけの指示で、あまりわかっていないような様子の場合、次のようなことが考えられます。
耳の聴こえに問題がある
- 後ろから名前を呼ぶと振り向きますか?
特に、呼ぶ人が男性か女性かで反応に差がある場合、お子さんによって聞こえにくい音域の音がある可能性もありますので、聴力検査を受けて耳の聴こえに問題がないか、確認した方がよいかもしれません。
ものへの興味はあるが、人とのコミュニケーションにあまり関心がない
- 言葉のやりとりやいろんな遊びを一緒に楽しんでいますか?
言葉のコミュニケーションの第一歩は、子どもと大人の間に「この人にこのことを伝えたい!」という気持ちを育てることです。言葉のやりとりだけではなくさまざまな遊びを一緒に楽しみましょう。ボールをコロコロ転がしたり、高く積んだ積み木をこわしたりという何気ないやりとりなど、楽しい気持ちを共有することで人と関わる力が育っていきます。
自分に話しかけられている、という意識があまりない
- 子どもの視界に入って話しかけていますか?
子どもにとって、たくさんの音の中から必要な音を区別して聞き取るのは難しいことです。大人が子どもの視界に入って話しかけるようにしましょう。
- 行動と言葉が結びつくような見本をみせていますか?
子どもが持っているものを「ちょうだい」「ありがとう」や、「お父さんにどうぞして」などのやりとりを楽しむ遊びをしましょう。わからない時は、身振りや一緒に行って渡すなど見本を見せたり、言葉を添えることで行動と言葉が結びつき理解していきます。
いろいろ試しても話しかけに反応しない、言葉以外の方法でもやりとりにならないという様子がある場合には、地域の保健師などに相談しましょう。
個人差もありますが、1歳なりたての頃と2歳になる前では、発達の状況がかなり違います。
焦る必要はないですが、不安を抱えているようでしたら、専門家に相談してみましょう。