歩けるようになってきました。靴を履かせるタイミングと靴の選び方を教えてください。
初めての靴選びや履かせるタイミングを教えて
早々に靴を履かせるのは、足の骨の成長の妨げとなる場合がある
赤ちゃんが初めて履く靴のことをファーストシューズといいます。
ファーストシューズを履かせる時期の目安は、赤ちゃんが自分で歩けるようになった時です。
具体的には、8か月前後から12か月頃につかまり立ちや伝い歩きを始め、おおよそ10歩程度歩けるようになったら、ファーストシューズの準備を始めるタイミングです。
しかし、成長のスピードは赤ちゃんによって異なります。
人間の足底には足根骨という8個の骨があります。しかし、生まれた頃は2個くらいしかありませんが、5~6歳くらいまでの間に8個の足根骨が成長すると言われています。
そのため、赤ちゃんを無理に立たせようとしたり、歩かせようとしたりすると、足の骨の成長を妨げる可能性もあります。
赤ちゃんの成長ペースを大切にし、タイミングに合わせたファーストシューズの準備を行いましょう。
靴選びは、サイズ以外にもポイントがある
歩き始めの赤ちゃんは、足の裏全体や足の指で地面の凸凹を踏みしめて、立って歩くバランス感覚を育んでいます。そのため、裸足で過ごす時間が長い方が良いとされており、戸外では、芝生などの上を裸足で歩くのがおすすめです。
赤ちゃんが自分で10歩程度歩けるようになるまでは、無理に靴を履かせるのは控えましょう。
赤ちゃんの靴選びは、ソールが薄く、柔らかい素材で、骨の成長を妨げない裸足の状態に近いものがおすすめです。
次の選び方のポイントを参考に、赤ちゃんと一緒にファーストシューズ選びをしてみてください。
ファーストシューズを選ぶ時のポイント
1.赤ちゃんの足のサイズにあったもの
足に合っていない靴は、骨が変形してしまったり、土踏まずが発達しにくかったりする可能性があります。また、足のサイズよりも大きい靴は、靴の中で足がズレてしまいバランスが不安定になります。
赤ちゃんが履いた靴を嫌がったり、歩きにくそうにしていたりする時は、ファーストシューズが赤ちゃんの足に合っていないのかもしれません。赤ちゃんの足に合ったサイズのファーストシューズを見つけられるよう、販売店のスタッフにアドバイスをもらったり、試着をしたりするといいですね。
2.つま先に余裕があるもの
赤ちゃんの足は、土踏まずが未発達なため、歩行が不安定で転倒するリスクが高いです。足の指で体のバランスをとるため、靴を履いた時につま先部分が上下左右に動かすことができ、つま先部分は丸みを帯びたデザインがおすすめです。
3.厚みのない極薄ソール
足の自由度があり、地面の凸凹の状態を感じやすい薄いソールがおすすめです。
4.柔軟性・通気性のあるもの
足の自由度を保つために柔らかく、歩いた時に足の指の付け根部分が曲がる柔らかい素材がおすすめです。また、赤ちゃんは大人に比べて足に汗をかきやすいため、通気性のあるものがいいですね。
赤ちゃんの足に合ったファーストシューズを選ぶことは、赤ちゃんの足の健やかな成長を助け、自然な歩行を手助けしてくれます。しかし、赤ちゃんの成長は早いため、定期的にサイズを見直し、常に赤ちゃんの足に合った靴で、赤ちゃんが歩くことを楽しめるようにしましょう。
ファーストシューズの準備をしながら、一緒に歩ける日が来ることが楽しみですね。この時期は歩かせることだけでなく、いろいろなからだの動きをさせてあげることで、五感を育て、からだの発達を促します。もしも他の赤ちゃんに比べるとなかなか歩くことができないと感じても、焦らずに、赤ちゃんに動きやすい服装をさせて、一緒にからだを動かす楽しさを感じましょう。どうしても気になったら、健診や相談窓口で気軽に相談してくださいね。